研究課題/領域番号 |
08457568
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
雫石 聰 大阪大学, 歯学部, 教授 (00028789)
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研究分担者 |
久保庭 雅恵 大阪大学, 歯学部・附属病院, 医員
片岡 宏介 大阪大学, 歯学部, 助手 (50283792)
天野 敦雄 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (50193024)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 歯周病原性菌 / Porphyromonas gingivalis / 線毛 / prolone-rich protein / statherin / proline-rich glycoprotein / 唾液タンパク質 / 結合 / P.gingivalis / proline-rich protein / エピトープマッピング |
研究概要 |
本研究では、Porphyromonas gin giv alisと特異的に結合する唾液タンパク質レセプターのアミノ酸残基の特定とその機能の解析を行うことを目的とした。proline-rich protein(PRP)を酵素により消化処理し、各フラグメントの線毛タンパク質との結合能をELISA法により測定するとともに、ヨードラベルした線毛タンパク質のPRP被覆ハイドロキシアパタイト(HAP)への結合に対する阻害能を判定した。活性を示したフラグメントのアミノ酸配列をもとに合成ペプチドを作製し、エピトープマッピングによる結合領域の同定を試みた結果、Pro-Gln-Gly-Pro-Pro-Gln配列が必須結合領域であることが示された。statherinのアミノ酸配列に対応する種々のペプチドを合成し、エピトープマッピングを行った結果、statherinの線毛との結合能はC末端の14アミノ酸残基に認められた。このペプチドのN-およびC-末端より順次アミノ酸を除去した種々の合成ペプチドを用いた結合阻害実験により、Leu-29-Tyr-30およびTyr-41-Thr-42-Phe-43の残基が線毛との結合に関与することが示された。耳下腺唾液をカラムクロマトグラフィーにより分画し、線毛タンパク質と結合する画分をOverlay assay法により同定したところ、線毛タンパク質はproline-rich glycoprotein(PRG)と相互作用を示した。線毛タンパク質はPRGで被覆したHAPに結合した。statherinおよびPRPの線毛結合領域を含むペプチドを合成し、PRG被覆HAPへの線毛タンパク質の結合に及ぼす影響を調べた結果、statherin分子内の線毛結合領域を含むペプチドは影響を及ぼさなかったが、PRP分子内の線毛結合領域を含む合成ペプチドは強い阻害を示した。Overlay assay法でも同様の結果が得られた。以上の結果より、P.gin giv alis線毛のPRPおよびPRGへの結合は共通のペプチド領域を介して行われるが、statherinへの結合は異なった結合領域を介して起こることが示唆された。
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