研究課題/領域番号 |
08457596
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
木下 俊夫 北里大学, 薬学部, 教授 (70053816)
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研究分担者 |
花井 俊彦 (財)体質研究会国際解析研究所, 主任研究員
伊藤 裕子 北里大学, 薬学部, 助手 (30223176)
二村 典行 北里大学, 薬学部, 講師 (50118832)
久保 博昭 北里大学, 薬学部, 助教授 (40050570)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 糖尿病合併症 / 糖化アルブミン / メチルグアニジン / 活性酸素 / チトクローム C / N-グリコシル化 / 糖尿病性腎症 / 3-デオキシグルコース / アルブミン製剤 / superoxide / 1-deoxy-1-p-toluidinofructose / ワルファリン / タンパク結合 / 発光 / I-deoxy-I-P-toluidinofructase / ESR / 3-O-methylucose / 蛋白結合 / ラセミ化 |
研究概要 |
本研究ではタンパク質糖化の機構の一部を解明したことにより、糖化防止の手がかりが得られた。次いでアマドリ構造の定量法を確立し、これを応用して、糖化タンパク質中の有害なアマドリ転移体を消去するのにチトクロームcが有効であることを明らかにした。また、血中活性酸素の発生を防ぐことが、糖尿病性腎症発症の予防になるのみならず、腎症の進行阻止にも有効であることを示した。 1. 糖化アルブミンの性質の解明と糖化機構の解析 1・1 糖化アルブミシの性質:糖化アルブミンの物性変化が薬物に対する結合に反映されるものと考えて検討した結果、ワルファリンと血清アルブミンとの結合が糖化によって障害されることを見出した。 1・2 タンパク質糖化機構の検討:生体内におけるタンパク質糖化の最初の段階であるN-グリコシル化を促進する因子として糖分子上の水酸基の影響を精査した。その結果、アグリコンの配位が糖のC-3位の水酸基の配位と完全に一致することを見出した。これは、C-3位の水酸基が反応中間体形成に関与していることを示唆するタンパク質の糖化もこれと同様の機構で進行するものと考えられる。 2. アルブミン糖化度の測定法の確立と糖化アルブミンからの発生する活性酸素の消去 2・1 発光反応を利用した血清アルブミシ糖仕度の測定:糖化タンパク質をルシゲニンと反応させたところ、強い発光が見られ、糖化アルブミンが活性酸素を発生することは更に確実となった。そこでこの発光反応を利用した血清アルブミン糖化度のフローインジェクション法による測定法を確立した。 2・2 糖化アルブミンからの発生する活性酸素の消去:2・1に述べたアマドリ体の測定法を用いてアマドリ溝造を分解する物質を検索した結果、チトクロームcが有効であることを見出した。 3 完全自動化血清グアニジノ化合物分析装置の構築と慢性腎不全の病態に対する活性酸素の影響の解析 糖尿病合併症の一つである糖尿病性腎症患者血中に増加するメチルグアニジン(MG)は、生体内活性酸素の有効な指標と考えられている。本研究では、グアニジノ化合物の血清直接注入自動分析システムを構築して病態解析に応用し、MGが低値を示す患者は透析回数を減少させることが可能であることを見出した。
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