研究課題/領域番号 |
08457616
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
柴沼 質子 昭和大学, 薬学部, 助教授 (60245876)
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研究分担者 |
真下 順一 昭和大学, 薬学部, 助手 (60054045)
野瀬 清 昭和大学, 薬学部, 教授 (70012747)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 細胞分化 / Zn-フィンガー / HIC-5 / 細胞接着斑 / Znフィンガー / Alu配列 |
研究概要 |
本研究は、我々が分離したZnフィンガー蛋白質をコードするHIC-5遺伝子の生理的機能を、細胞分化の面から解析することを目的とした。この遺伝子のセンスおよびアンチセンス発現ベクターを、筋芽細胞C2C12または骨芽細胞RCT-1に導入し、細胞の分化能の変化を検討したところ、RCT-1においてアンチセンス導入細胞の骨形質発現が抑制されることが明らかとなった。骨形質としてはアルカリホスファターゼおよびコラーゲンなどの細胞外基質の発現を検討したが、これらの発現変化の原因としてc-fos発現の構成的上昇による転写因子AP-1の活性化が考えられた。しかしc-fos発現の構成的上昇は単なる転写活性化ではなく、DNase I感受性部位の変化を伴う染色体遺伝子の高次構造変化によることが示唆された、HIC-5蛋白質の細胞内局在に関し、特異的抗体を作成して検討した結果、正常細胞ではこの蛋白質はビンクリンやパキシリンと同様に細胞接着斑に存在することが明らかとなった。実際HIC-5蛋白質は細胞接着斑を構成する種々の蛋白質と試験管内で結合し、それぞれの相互作用に必要な結合部位も同定された。これらの結果から、HIC-5蛋白質は細胞表面から核へのシグナル伝達を制御する重要な因子であり、その作用により分化・老化に共通する増殖停止を引き起こすと考えられる。
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