研究課題/領域番号 |
08457619
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寺崎 哲也 東北大学, 薬学部, 教授 (60155463)
|
研究分担者 |
細谷 健一 東北大学, 薬学部, 教務職員
武仲 尚治 東北大学, 薬学部, 助手 (70006344)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1996年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
|
キーワード | 血液脳関門 / 脳 / 膜輸送 / 排出輸送 / ドラッグデリバリー / Brain Efflux Index法 / 有機アニオン輸送系 / P-糖蛋白 / 脳毛細血管 / 解毒 / 薬物排出輸送 / 脳排出指標 |
研究概要 |
分子量809の蛍光試薬BCECFR-AMの血液脳関門透過速度はオクタノール-水分配係数から予測される値にほぼ一致した。さらに、分子量が500以下のキニジンは血液脳関門のmdr1a輸送系で排出されることが分かったことから、血液脳関門に分子量篩は存在しないことが示された。血液脳関門の薬物排出輸送機能制御分子を設計するために血液脳関門排出速度を測定する新規実験方法としてBrain Efflux Index法を開発した。アジドチミジンとジデオキシイノシンの脳への移行性が低い原因は、血液脳関門排出輸送系で運ばれることが主な原因であり、この過程は有機アニオン輸送系であることが示唆された。有機アニオンのパラアミノ馬尿酸の血液脳関門透過過程は排出方向選択的であった。この排出速度は飽和性を示し担体輸送系であることが示唆された。βアラニンも血液脳関門排出輸送系で汲み出されることが分かった。また、キノロン系合成抗菌薬も血液脳関門排出輸送系で汲み出されることが分かった。さらに、GABAや酸性アミノ酸などの神経伝達物質を認識する排出輸送系が血液脳関門で機能しているという結果が得られた。これらの結果から、血液脳関門にはP-糖蛋白以外に種々の排出輸送系が機能していることが明らかになった。これらの輸送系の排出機能の大きさを定量的に評価できた。特に、酸性薬物はパラアミノ馬尿酸などの腎臓排泄輸送系類似の基質構造輸送認識性を示すことが明らかになった。脳への移行性を高めるにはこれらの排出輸送系で排出されないように分子設計するという新しいアプローチ方法が提案された。
|