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遺伝子発現制御を指向した核酸認識・変換能をもつ金属錯体の創製

研究課題

研究課題/領域番号 08457623
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 医薬分子機能学
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

塩谷 光彦  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (60187333)

研究分担者 田中 健太郎  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (40281589)
王子田 彰夫  岡崎国立共同研究機構, 特別協力研究員 (10343328)
研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1996年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
キーワード遺伝子発現制御 / 金属錯体 / 錯体化学 / 核酸 / 遺伝子発現 / 分子認識 / 錯体合成 / 転写調節領域 / チミン塩基 / 塩基対認識
研究概要

チミン塩基に選択的に結合する亜鉛サイクレン錯体と、ウイルスDNAの転写領域に存在するTATAboxを含む19mer二本鎖DNAをはじめとする、数種の直線型およびヘアピン型オリゴマーDNAとの相互作用を詳細に調べた。ATリッチな配列を含む二本鎖DNAオリゴマーに対して亜鉛錯体を添加すると、濃度依存的にDNA二本鎖構造体が不安定化し、その融解温度が低下することが判明した。一方、銅およびニッケル錯体の場合には、融解温度の上昇が観察され、融解温度の低下は亜鉛錯体に特異的な現象であることが明らかとなった。AT塩基対の割合が異なる二本鎖DNAオリゴマーについても同様の融解実験を行い、亜鉛錯体のATリッチな二本鎖DNAに対する特異性が明らかになった。また、融解が起こらない温度における軽水中のイミノプロトンNMRの結果も、亜鉛錯体の添加によりAT塩基対の解離が誘起されることを強く支持した。一般的に、二本鎖DNAの核酸塩基に結合する化合物は、塩基対を解離させ融解温度を低下させることが知られている。亜鉛錯体もチミン塩基に結合することにより、二本鎖構造を不安定化していると考えられた。生体内では大きな蛋白質が複雑に集まってDNAをほぐしその情報を引き出しているが、本研究は人工の小さな化合物が遺伝子を活性化できる可能性を示している。また、本研究では、どのような塩基配列に対しても相補的に結合できる自己集合型アンチセンス人工DNAを構築することを目的とし、核酸塩基および二つの金属結合部位を分子内に有する4種類(それぞれA、T、G、Cに対応する)のモノマーを合成した。本法は、一本鎖DNAを鋳型とする機能性分子の配列制御や、二本鎖核酸を鋳型とするロタキサン型大環状リングの構築にも展開できる適用性の高いものである。

報告書

(3件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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