研究課題/領域番号 |
08457632
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 進 東北大学, 薬学部, 教授 (80004604)
|
研究分担者 |
吉田 真 東北大学, 薬学部, 助手 (90201011)
草場 美津江 東北大学, 薬学部, 助手 (50175311)
比佐 博彰 東北大学, 薬学部, 助教授 (60192712)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1996年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
|
キーワード | カルシウム拮抗薬 / 腎血行動態 / 尿生成 / 高血圧モデル動物 / レニン-アンジオテンシン系 / 心房性ナトリウムペプチド / サイクリックGMP |
研究概要 |
1.麻酔下イヌ生体位腎における血管収縮・抗ナトリウム利尿反応に対するカルシウム拮抗薬の影響 (1)目的 N型カルシウムチャネル阻害作用を併有するといわれているカルシウム拮抗薬cilnidipineの腎作用をnifedipineの作用と比較検討し、その薬理学的特徴を明らかにすることを目的とした。 (2)方法 麻酔下雑種成犬の生体位腎標本を用いた。腎神経の電気刺激およびアンジオテンシンIIの腎動脈内投与を行ない、腎血行動態と尿生成の変化に対する薬物の影響を観察した。 (3)結果・結論 cilnidipineとnifedipine共に、尿細管再吸収の抑制に起因する尿量・尿中ナトリウム排泄量の増加を引き起こした。また、アンジオテンシンIIによる腎血流量の減少を抑制した。cilnidipineは腎神経電気刺激による腎血流量減少・ナトリウム排泄減少・ノルエピネフリン遊離増大反応を抑制したが、nifedipineにはこれらの効果が認められなかった。したがって、典型的なジヒドロピリジン系化合物に比べ、cilnidipineは交感神経活性の上昇による腎循環・尿生成能の低下を抑制し得るという点で、より有用な高血圧治療薬となるものと考えられる。 2.今後の研究の展開 (1)腎機能調節におけるNO-cGMP系の関与 現在、グアニル酸シクラーゼ活性化薬sodium nitroprussideおよび心房性ナトリウム利尿ペプタイドと、cGMP選択性フォスフォジエステラーゼ阻害薬zaprinastとの相互作用をイヌ腎において検討中である。分光蛍光光度計およびマイクロプレートリーダーを用いて、尿中へのNOならびにcGMP排泄量および腎静脈血漿cGMP濃度の定量を行なっている。腎機能とcGMP系の変動との関係を示唆するデータが得られた後、カルシウム拮抗薬の腎作用とNO-cGMP系の関連を検討する予定である。 (2)高血圧病態モデル動物における検討 麻酔下イヌで得られた成績に基き、ラットの高血圧モデルを用いて、種々のカルシウム拮抗薬の薬理学的特徴をtubulo-glomerular feedbackや血行動態のautoregulationと関連させて解析する。
|