研究課題/領域番号 |
08458010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
江澤 郁子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (10060641)
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研究分担者 |
塚原 典子 日本女子大学, 家政学部, 助手 (00257073)
佐藤 和人 日本女子大学, 家政学部, 助教授 (40187175)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 骨密度 / 骨強度 / 骨形態計測 / 骨粗鬆症モデルラット / 卵殻カルシウム / 自由運動 / エネルギー摂取 / 病理研究支援画像解析システムIPAP / 成長期ラット / 運動 |
研究概要 |
本研究では、骨粗鬆症の予防に関する研究として、幼若期から老齢期までの骨代謝を一貫して検討することを目的として、従来から用いた骨強度、骨密度の測定に加え、骨の細胞レベルでの骨動態を解析するために、病理研究支援画像解析システムIPAPを導入して、骨形態計測を行い、骨代謝に対する運動の効果、カルシウム源等の効果を検討することを目的とした。 8年度は、骨に対する運動および摂取エネルギー量の影響を、骨形成が盛んな若齢期ラットを用いて検討することを中心に行った。解剖時に得られた骨サンプルを用い、非脱灰の骨標本を作成し、顕微鏡から取り込まれる骨組織の画像を病理研究支援画像解析システムIPAPを用いて骨形態計測を行い、骨量、計測視野に対する骨量の割合、類骨量、計測視野に対する類骨の割合、骨面(骨量面の長さ)、一重標識面、二重標識面、二重標識面の面積、二重標識間の幅を測定し、運動の負荷により、骨形成の亢進を示す骨梁幅などが増加することが示され、骨細胞のレベルでも運動が骨の形成に有効であることが明らかとなった。なお、本計測は9年度にも継続して実施し、石灰化速度、骨形成率などを種々の解析方法で検討した。これらの結果に加え、in vivoの検討における骨密度および骨強度からも、運動の負荷による骨への効果が明らかとなった。一方、摂取エネルギー量を制限して運動を負荷した場合は、骨形態計測の結果からは骨形成が亢進することが示されたが、この時、骨形成の亢進以上に骨吸収の亢進がみられ、その結果としてin vivoの検討における骨密度の増加、および骨強度の増強は認められなかった。以上より、運動は骨代謝改善に有効であるが、充分かつ適切な量のエネルギーを摂取していない場合は、運動による骨代謝改善が認められないことが示唆された。 さらに9年度は、上記の継続研究に加え、中高年期の骨粗鬆症予防を目的として、骨に対するカルシウム源としての卵殻カルシウムの効果を、骨粗鬆症モデルラットを用いて検討した。その結果、卵殻カルシウムは骨量増加に有効であることが示唆された。また、杜仲樹皮抽出液は骨代謝改善に有効であるが、その効果発現のメカニズムは明らかではない。そこで、杜仲樹皮抽出液による骨代謝改善メカニズムについて、骨代謝回転に関わるパラメーターの測定を行った。その結果、骨量増加の一因として、骨形成の促進の可能性が示唆された。
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