研究課題/領域番号 |
08458013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
矢野 徳郎 北海道大学, 教育学部, 助教授 (80200559)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 血中乳酸 / 過剰酸素摂取量 / 二酸化炭素過剰排出 / 負荷様式 / 腕運動 / 過剰酸素摂取 / トライアングル負荷 / 漸減負荷 / 負荷漸減率 |
研究概要 |
定常運動負荷時の酸素摂取動態は、3相に区分されている。その内、第三相を酸素摂取量の増加傾向が他の相より緩やかであるので、slow componentあるいは過剰酸素摂取量と呼んでいる。この相の成因を定常運動負荷後に生じる過剰酸素摂取量と比較することによって検討した。その結果、乳酸増当たりの過剰酸素摂取量は回復時より運動時の方が高かった。したがって、従来から言われているように過剰酸素摂取量が乳酸のみの因子で説明できるとは考えられなかった。また、腕運動時と腕と脚の結合運動時の乳酸当たりの運動時の過剰酸素摂取量を比較した。その結果、結合運動時の過剰酸素摂取量が大きかった。これも、乳酸増のみから過剰酸素摂取量を説明できない結果であった。 漸減運動負荷時の過剰酸素摂取量は負荷の漸減率が低下するほど乳酸と関連するようであった。したがって、漸減率がゼロの場合、すなわち定常運動負荷時での過剰酸素摂取量は乳酸増と関連すると考えられた。また、ピークの仕事量が等しい三角形運動負荷および台形運動負荷の漸減負荷時の過剰酸素摂取量を比較すると乳酸増の多いい台形負荷時の方が過剰酸素摂取量が大きい傾向であった。 以上のように過剰酸素摂取量は乳酸増に関連しているようであるが、乳酸以外の因子にも関連していると考えられた。 乳酸は強い酸であるので、これを緩衝する必要がある。この緩衝に伴って、二酸化炭素の過剰排出が生じる。短時間の強強度運動負荷時では、この過剰二酸化炭素排出は運動時より運動負荷後に主に生じることが明らかとなった。しかし、この遅れのメカニズムは今回の研究では十分には説明できなかったので、今後の検討が必要であると考えられた。
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