研究概要 |
平成8年度から10年度までの3年間の研究成果を,研究成果報告書に次のようにまとめた。 マルチメディア教室でのドイツ語授業:マルチメディア教室には,必要な時に即座にインターネットにアクセスできる,学習した項目をその場で練習できる,PCの利用でモティベーションが高まる等のメリットがあるが,机が固定式で,コミュニケーション練習に適さない,モニターが邪魔で教師や他の学生の顔が見えない等のデメリットもある。理想的なマルチメディア教室には,机の中に収納可能な液晶モニター,机が移動できる無線LAN,システムのメンテナンスを省力化できるNCの採用等が必要である。 Webページを使った読解授業のための速読用教材をDHTMLで自作して授業で試用した。効果も確認でき,学生の評判も良いが,全てのブラウザーできちんと表示できるように改良することが今後の課題である。 ドイツ語発音能力の向上 -マルチメディア利用の発音教育へ-:概して日本の大学生の発音能力は著しく低いが,それはそれまでの外国語教育に起因していることが少なくない。発音能力は個々の正確な発音だけでなく,書き取り,聞き取り,さらには自由な音声コミュニケーション能力を含むので,少しずつ段階を追って,繰り返し練習して,向上させなければならない。発音能力に関する具体例として,九州大学のあるクラスのテストの点数を示し,その問題点を指摘した。パソコンの普及により,発音能力向上に有益なマルチメディア教材も見られるようになったが,それら市販の教材を分析した結果を活かして,独自のドイツ語マルチメディア教材開発に取り組み,発音能力向上にかなりの成果をあげることができた。 さらに今後も2人共同でこの研究を続けて,より良いメディア教材にしていくつもりである。
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