配分額 *注記 |
5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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研究概要 |
本研究では,中堅教師の授業力量の特徴を明らかにするとともに,中堅教師の発達課題を検討しようとした。特に,中堅期の初期に位置する5年目教師と,中堅期の中間に位置する10年目教師を対象とした。 その結果,(1)5年目は,「自信喪失の試練の時期(サバイバル期)」を越えて,ある程度の余裕と自信をもちだした時期である。例えば,授業設計では,教科書会社が作成した指導書の計画を学級の子どもの実態に合うようにアレンジしたり,指導書の計画を離れて独自の単元構成をするようになっている,(2)10年目は,一定期間の実践経験にともなう「自信」と「マンネリ化(ルーチン化)」が交錯している時期である。その意味では,教師の生涯発達のうえで,10年目は1つの大きな転換期にある,(3)5年(次)研と10年(次)研との違いは,内容等に関して「深める」ことが強く意識されている点にみられる。つまり,10年研では,自分なりに固まってきた教師としての実践の姿勢を伸ばし,深化させることがめざされている,といったことがわかった。 したがって,中堅教師にとっての発達課題は,「学級の子どもの実態を考慮した」「子どもの個人差に対応するための」授業づくりや,「単元開発のようなオリジナルな」授業づくり,さらには「子どもの参加意欲を高める」指導法の工夫のように,授業力量の幅を広げ,質の向上をはかるものである。
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