研究概要 |
情報処理教育の内容は2段階にわかれる。第一段階はコンピュータ・リテラシーの開発である。第二段階は経済学・経営学の教育のための情報処理教育である。後者の教育目標は、(1)経済・経営分析のトゥールとしてのコンピュータの利用方法の習得をつうじて経済学,経営学の学習を動機づけること,(2)実際的なデータ処理能力を身につけることである。 本研究の目的は、こうした情報処理教育の教育マニュアルを開発することである。初年度には,毎回の授業で学生にシラバスを配布し,授業日誌をつけ,マニュアル作成のための材料を作成した。その主な内容は,ワープロ文書作成から表計算,グラフ作成,そしてデータベースを用いた経済,経営分析であった。第2年度の中心課題は,『授業マニュアル』の完成であった。研究には経済情報処理と経営情報処理の担当者があたった。4名の授業研究担当者の専攻は,それぞれ統計学,マーケティング,経営史など異なる。したがって情報システムの使い方も,データベースの利用方法も多様であった。しかし,4名はワープロ,表計算の各ソフトを利用したコンピュータ・リテラシーの習得を,またデータベースソフトを使った実際の経済分析,経営分析を授業の柱にしているという共通の問題意識をもっていた。 以下にマニュアルの一例を掲げる。(1)準備作業(起動・終了/FDの初期化/ダウンロード),(2)電子メール(送信/返信),(3)ホームページの作成(ホームページの書き方),(4)経済・経営データの検索とダウンロード(wedサイトからの重的データの収集),(5)回帰分析,(6)産業連関分析,(7)主成分分析,(8)Accessの操作,(9)クエリー,(10)Access VBA入門,(11)「世界の経済と貿易」データベース作成
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