研究分担者 |
永木 耕介 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (10217979)
後藤 幸弘 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (00047391)
荒木 勉 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (20030885)
岡 秀郎 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (10177032)
千駄 忠至 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (60137304)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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研究概要 |
本研究は,学童の「運動不足」の教育的解決を図るための体育学習および保健学習の統合に向けた小学校体育科の学習内容を系統・体系化した実践仮説の構築およびそれらの検証を試みることである. 生活実態調査の結果,学童の特徴の1つとして「低体温児」が挙げられ,その原因として,生活がもたらす「精神的疲労」が「運動不足」を生じさせ,その結果,運動,栄養および休養のひずみが生じてきたものと結論した. そのことから,学童に身体的活動の「楽しさ」を「実体験」させる「体育授業」の重要性と運動・栄養・休養を含めた運動促進に関わる学習内容の系統・体系化が試みられ,体育授業が設定された. 体育授業をするにあたって,運動・栄養・休養に関して形態学的に検討した.その結果,運動・栄養・休養が均衡なものは,身体活動能力が均衡的で,その能力は優れ,運動・栄養・休養が不均衡なものは,肥満や痩せ傾向にあり,身体活動能力も不均衡的で,その能力は低いものであった.しかも,これらの現象は,学童自身のこれまでの比体表面積がよく表現していた. これらの結果を踏まえ,成熟を加味した学習集団による身体活動の楽しさと仲間づくり,さらに縦断型比体表面積を学習材として学習者自身が主体的に運動・栄養・休養に関して「これまでの生活」から「これからの生活」を見通せる「力」を身につけさせるための「総合的な学習」が実践的に検証された. これらの実践研究の成果は,学童の運動不足の解決を図る小学校保健体育教育の実践理論として,「これまでの生活」から「これからの生活」を踏まえ,「個々」に合った「教育」と「学習」をすべきであることを示唆するものであった.
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