配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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研究概要 |
本研究では,配線問題を本質的に解消できる次世代集積システムの実現を目指して,下記のような多重コンピューティングシステムに関する総合的検討を行った. 1. 「多値集積システム」:非2進数系/多進数系に基づく各種算術演算回路(高基数除算回路,高基数CORDIC演算回路,冗長複素数乗算回路,再構成型算術演算回路)を開発し,演算latency・配線長・素子数・消費電カなどの削減効果を実証した.さらに多値集積回路の試作を通じて,回路規模の削減の可能性を示した. 2. 「周波数多重化集積システム」:正弦波および直交ディジタル系列を情報担体とするニューラルネットワークの基本構成を提案した.さらに,直交ディジタル系列を情報担体とするホップフィールド型ネットワーク(3ビットA/D変換器)をCMOS双方向電流モード回路方式に基づいて設計し,配線量削減の効果を明らかにした. 3. 「符号多重化集積システム」:M系列を情報担体とする集合論理システムを提案するとともに,テスト回路をCMOS双方向電流モード回路技術により試作し、配線量削減の効果を明らかにした.さらに,M系列の系列長と多重度を調節することにより,柔軟なエラーレートの制御が可能であることを示した. 4. 「多波長光電子集積システム」:MCMマルチプロセッサ用多波長光インタコネクションネットワークを提案するとともに,その実現の鍵となる波長検出ICを開発した.本ICでは原理的に8〜16波長程度の多重度を実現可能であり,これによりネットワークの面積的複雑さを1/64〜1/256程度に減少できることを示した. 5. 「分子コンピューティングシステム」:本システムの基本素子となる酵素トランジスタの原理的動作を初めて確認した.また、酵素トランジスタネットワークによるパターン情報処理の原理を提案した.
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