研究分担者 |
南里 豪志 九州大学, 大型計算機センター, 助手 (70284578)
佐藤 周行 東京大学, 大型計算機センター, 助教授 (20225999)
藤井 康雄 京都大学, 総合情報メディアセンター, 助教授 (60026094)
渡部 善隆 九州大学, 大型計算機センター, 助教授 (90243972)
石田 慶樹 九州大学, 大型計算機センター, 講師 (20201030)
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研究概要 |
近年のワークステーションのCPUとネットワークの性能向上は著しく,市販のワークステーションやパーソナルコンピュータを市販のネットワーク装置に接続して構成したLAN環境を並列計算機システムとして使用することが有意義と認識されるようになった.本研究の目的は,ワークステーションクラスタにおけるプログラミング環境として共有メモリシステムを構築することである.ワークステーションクラスタで一般に使われるメッセージパッシングのインタフェースはプログラマの側に負担を強いるものである.そこで共有メモリシステムをクラスタシステムの上に構築すれば,クラスタシステムをシングルシステムイメージとして理解でき,プログラミングの負担が大幅に軽減される.本研究ではシステムの移植性を重視して,共有メモリシステムをソフトウェアにより構築した.具体的にPVMをインーターフェースとして設定し,Split-Cをプログラミングモデルとして,共有メモリシステムを構築した(I).ハードウェアで共有メモリを構築する場合と異なり,ソフトウェアによる共有システムの場合性能的な問題が発生するので,ソフトウェアで制御するキャッシュシステムをさらにランタイムシステムとして構築し,性能をあげることに成功した(II).キャッシュシステムはRead-Only Cacheを基本とした簡単なものであるが,実験の結果満足な性能の得られることを確認した(III).さらに,INSPECデータベースを用いて研究動向調査を行い,また言語処理系の理論的な検討も行った(IV).
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