研究概要 |
本研究は,日本的な芸術的感性活動,すなわちインタラクティブな感性活動による感性の鍛練や表現の支援を行うためのコンピュータグラフィックス(CG)技術に関する基礎研究であり,平成8年度と9年度の2年にわたり行われたものである. 本研究では,以下のような手法の開発を行い,多くの成果を得ることができた.さらに,これらの研究成果により,CGによる自然物・現象のビジュアルシミュレーション技術の新たな応用分野の一つとして,芸術的感性活動の支援があることを示すことができた. (1)盆栽について 根の生長モデルのプロトタイプの開発,葉や枝先の表現法に関する基礎的検討,および松の葉などの微細構造のレンダリング法の開発 (2)陶芸について 粒子ベースの粘土モデルと,セルオートマトンによる釉薬の垂れのモデル,および釉薬のレンダリング法の開発 (3)水墨画について セルオートマトンによる墨の振る舞い,紙および筆のモデル,および樹木や山岳の水墨画レンダリング法の開発.
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