研究課題/領域番号 |
08458100
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 大 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30180251)
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研究分担者 |
伊藤 雅 京都大学, 工学研究科, 助手 (70273464)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 防災計画 / シミュレーション / 震災 / 交通渋滞 |
研究概要 |
阪神・淡路大震災の直後から現地において実施してきた交通行動の調査結果を用いて、交通や物資流動に関する数量的な分析を踏まえて、防災計画のための計画方法論を示した。 従来の防災計画方法論の課題を抽出するために、現在の地域防災計画と、今回の震災の教訓を対比する問題構造図を作成し、基本的な視点を整理した。また、それを踏まえて地域防災計画に対して交通面からチェックすべき視点とその具体的項目を示すことによって自治体の計画立案のための方法論を提示した。 平成8年度においては、緊急物資輸送シミュレーションを作成し、平成9年度においては、このモデルを用いて以下の項目に関する定量的な考察を行った。 ・物資と人の流動を考慮した交通容量チェックの方法 ・地震発生時刻と経過時間に応じた計画立案の方法 ・被害想定とは異なる状況に対処するための方法論 ・計画策定までの全体手順 以上により本研究は、今回のような大渋滞が発生した都市型大震災は世界的にも例がないもので、そのデータをもとにした解析を行ったことによって、我が国の防災交通研究の転換の方向を示した。本研究は、今回の交通行動のデータを最も詳細に有した上で実施したものであり、防災交通研究の中でも先導的役割を果たしたものといえる。震災後、交通分野の専門家だけでなく、自然災害科学、都市計画学、社会学、救急医療、物流等の専門家らと共同して総合的な防災計画の構築を目指す研究も進められており、本研究はそれらの取り組みに対して基礎的な知見を提示した。
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