研究課題/領域番号 |
08458130
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮 健三 東京大学, 工学部, 教授 (30011191)
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研究分担者 |
内一 哲哉 東京大学, 大学院・工学系研究科, 学術振興会特別研究員
中西 秀哉 核融合科学研究所, 助手 (10280596)
吉田 義勝 東京大学, 工学部, 助教授 (10251373)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1997年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 核融合炉 / 高温超電導プラズマ安定化コイル / プラズマ垂直不安定性 / 炉心設計 / 小型自己点火炉 / 冷却安定性 / 熱・電磁連成解析 / 高温超電導体 / 最適設計 / 核発熱 / 電磁力 / 磁気応答 / フロー抵抗率 |
研究概要 |
前年度までに検討した高温超電導体によるプラズマ位置安定化手法を適用すれば高非円形度のプラズマ配位が可能となり、高い閉込め性能と炉の小型化を図ることが出来る。本年度は、この点を基本概念に捉えたトカマク炉の設計を行ない、高温超電導体の適用により自己点火可能な小型実験炉が可能であることを示した。炉の基本パラメータは、非円形度2.3、大半径5.34m、アスペクト比3.5、プラズマ電流18MAであり、ITERと比較して飛躍的に小さなサイズの炉が実現可能であることがわかる。この設計では、非円形度2.3と、通常のトカマクプラズマに比べかなり高めに設定されており、高温超電導体によりプラズマを安定化する必要がある。この点についても、これまでに開発したプラズマ平衡計算及び超電導遮蔽電流計算の連成解析コードにより安定性を調べ、プラズマにδβ_p=-0.2の擾乱を加えた場合でも、プラズマの垂直位置は高温超電導体に安定化されていることが分かった。以上の炉心設計により、高温超電導体によるプラズマ位置安定化手法を適用すれば高い閉込め性能と炉の小型化を図ることが可能であり、高温超電導体の適用がトカマク炉の高度化に大きく寄与することが示された。 高温超電導プラズマ安定化コイルを核融合炉に適用する際の検討事項として変動磁場下で生じる交流損失と冷却安定性が挙げられる。本年度は上記設計に加え、この点についても検討を行った。まず高温超電導体の交流損失を計算するために熱・電磁連成解析コードを開発し、これを用いて変動磁場下で生じる交流損失による超電導線材の温度上昇を計算し、交流損失に対する高温超電導プラズマ安定化コイルの冷却安定性を議論した。温度ピークがT_p=60K、広がりがd=0.3mの大きさの熱擾乱が発生した直後に遮蔽電流が10s間流れたケースの冷却安定性の計算を行った結果、また、コイル温度が融点を超え破損するのは、I_cの17倍程度以上の電流が流れた場合のみであり、安定性コイルは問題なく核融合炉に適用できるとの結論を得た。
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