研究課題/領域番号 |
08458143
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
青木 正敏 東京農工大学, 農学部, 教授 (60081569)
|
研究分担者 |
伊豆田 猛 東京農工大学, 農学部, 助手 (20212946)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
|
キーワード | 気象条件 / 土壌水分張力 / 植被率 / 気孔コンダクタンス / 植生の高さ / 蒸発散量変化 / ボ-エン比変化 / 推定モデル式改良 / 実蒸発散量 / ボ-エン比 / 推定モデル / 微気象条件 / 植生被覆率 / モデル検証 / 推定誤差 |
研究概要 |
本研究では、気象条件・土壌水分条件および植生の種類や繁茂度の変化に伴って生じる蒸発散量変化を推定する簡便で実用的な推定モデル式を構築することを最終目標とした。このため、(1)研究代表者が提案した重回帰推定モデル式(青木ら、1993)が種々な気候条件下および種々な植生に対して汎用的に利用できるモデル式であるが否かを、(2)種々な気候帯の気象条件下において、種々な種類・繁茂度の植生の蒸発散量・微気象・土壌水分の観測データをもとに検証し、(3)モデル式に改良を加えることを具体的研究目的とした。 研究代表者らが開発した測定システム(青木ら、1996)を用い、熱帯地域のスリランカおよびタイ、寒帯地域のスウェーデン、亜寒帯地域の北海道および温帯地域の東京都府中市の東京濃工大学農学部周辺において、種々な植生を対象にして長期観測を行った。それら観測データをもとに、青木ら(1993)のモデル式に土壌水分、風速および植生の植被率(繁茂度)の要素を加えて改良した。この改良の結果、より広範な気候帯の気象条件や植生に対して、また植被率の小さい生育初期から生育後期にいたる植生の実蒸発散量やボ-エン比の推定精度が向上した。 その後、さらに検討した結果、実蒸発散量やボ-エン比の推定誤差に、葉の気孔コンダクタンスが関与していることを明らかにした。さらに、気孔コンダクタンスの他に植生の高さも推定誤差に関与していることを明らかにした。しかし、気孔コンダクタンスと植生の高さを考慮したモデル式の改良については、観測データが少なく、その推定式を確定するまでには至らなかった。ただし、これらを考慮すると推定精度がさらに向上することを確認した。なお、気孔コンダクタンスと植生の高さを考慮して改良した推定モデル式の確定については、今後、検討する予定である。
|