研究課題/領域番号 |
08458148
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
|
研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
渡辺 興亜 国立極地研究所, 研究系, 教授 (60111861)
|
研究分担者 |
本山 秀明 国立極地研究所, 研究系, 助教授 (20210099)
神山 孝吉 国立極地研究所, 研究系, 教授 (70135507)
藤井 理行 国立極地研究所, 北極圏環境研究センター, 教授 (20125214)
古川 晶雄 国立極地研究所, 研究系, 助手 (70261120)
東 久美子 国立極地研究所, 研究系, 助教授 (80202620)
島田 亙 国立極地研究所, 研究系, COE研究員
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
キーワード | エアロゾル / 地球環境指標 / 堆積過程 / 季節変動 / 人間活動 / 降雪 / 降水 / 環境放射能 / 変態 / 氷化 / 積雪 / 層構造 / 雪氷層 / 定着化過程 / 融解 / 積雪層形成 / 環境情報指標 |
研究概要 |
氷河や氷床など氷久雪氷層中には大気中からさまざまな物質がさまざまな過程を経て混入している。それらの物質は雪氷層中に初期堆積状態を保ち、あるいは続成過程の結果として保存される。このように保存された各種物質の濃度、組成、存在形態は雪氷コア中に特色ある情報系を構成し、堆積環境、気候状態の情報指標(シグナル)となる。とりわけ物質起源に関して地球環境、輸送機構に関して大気環境と大きく結びついているエアロゾル起源物質は地球環境情報の指標として重要である。 本研究ではエアロゾル起源物質の雪氷層への(1)初源的堆積過程、(2)積雪の変態過程に伴う二次堆積-移動過程、(3)定着化過程を積雪の氷化過程を中心課題として研究を進め、(4)指標シグナル全体としての特性の形成機構を中心に解析をおこなった。 極域にはさまざまな起源からエアロゾルが大気循環を通じて転送され、極域大気循環を通じて雪氷層に堆積する。降水の同位体組成とともに、エアロゾル物質の濃度、組成化、その他の指標特性はさまざまな時間規模の大気環境、雪氷堆積環境の状態とその変動特性を指標する。しかしその指標特性は単純ではない。エアロゾルの輸送、堆積に関る大気環境と堆積後の諸過程に関る雪氷堆積環境にはさまざまな地域特性を反映しているからである。 極域における雪氷コアから抽出できる各種の指標シグナルは極めて豊富であるが、指標特性の形成の過程と形成の機構の解明に不可欠な再現実験が困難という問題が存在する。そのため、本研究ではフィールド観測対象域として極域の積雪変態過程とほぼ同様な変態、氷化の諸過程が生じる、北海道東北地方の内陸部を選び、二冬期間に観測を実施した。わが国の積雪域は現在の気候下では季節雪氷圏であり、氷久雪氷圏の極域雪氷の諸現象との相違も大きいが基礎観測としてほぼ十分な成果をあげることができた。
|