研究課題/領域番号 |
08458161
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野池 達也 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90005398)
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研究分担者 |
水野 修 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90271882)
宮原 高志 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70239432)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | ヒ素 / オキシデーションデイッチ / 凝集剤 / 温泉郷排水 / 活性汚泥 / オキシデーションディッチ / 温泉排水 |
研究概要 |
環境庁は平成5年に水質汚濁に関わる環境基準の内人の健康に関わる項目の基準を18年ぶりに改正した。その中でヒ素に関する基準値は従来の0.05mg/Lから0.01mg/Lに改訂されている。これを受けて平成6年2月から施行された新らしい排水基準の水質項目の中でヒ素の排水基準は従来の0.5mg/L(昭和46年6月から施行)から0.1mg/Lまで厳しく改訂されている。東北地方には多くの温泉町があり、その中には排水に0.2mg/L以上のヒ素が含まれているものもある。このため現在の新しい環境基準に適用すべく、有機物や窒素などの処理だけでなく、ヒ素除去も大きな問題となっている。 本研究は、非沈法と生物学的処理法(オキシデーションデイッチ法)とを組み合わせた効率的温泉排水処理プロセスについて以下の結論を得た。凝集剤としては塩化第二鉄と硫酸アルミニウムを比較した場合、塩化第二鉄を凝集剤として用いる方が効率よくヒ素除去が可能であり、低濃度(0.2mg/l)の場合にも高濃度(1.5mg/l)の場合にも同様の結果であった。特に高濃度のヒ素を処理する場合に、硫酸アルミニウムの添加量を増加させても排水基準値(0.1mg/l)以下にヒ素濃度を低下させることができなかった。また、汚泥生成量は添加量が等しい場合にはほぼ同様な値であった。オキシデーションデイッチへ凝集剤を直接添加した場合(20mg/L)にも活性汚泥へ悪影響を及ぼすことはなかった。塩化第二鉄の添加量が増すと処理水中に残存する鉄が高くなる傾向がみられた。ヒ素濃度が低い場合の方がヒ鉄比が小さい条件で排水基準値以下にヒ素を除去可能であった。ヒ素濃度の低い場合(0.2mg/l)には薬注タンクを新たに設置して添加した方がオキシデーションデイッチ槽に直接添加する方法よりも低濃度の添加量でヒ素濃度を排水基準値以下にすることができた。
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