研究課題/領域番号 |
08458177
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊東 忍 大阪大学, 工学部, 助教授 (30184659)
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研究分担者 |
末延 知義 大阪大学, 工学部, 助手 (90271030)
福住 俊一 大阪大学, 工学部, 教授 (40144430)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 補酵素 / ピロロキノリンキノン / トリプトファン・トリプトフィルキノン / アルコール脱水素酵素 / アミン脱水素酵素 / ガラクトース酸化酵素 / 酸化還元反応 / モデル研究 / 補酵素モデル / 反応機構 / キノプロテイン / オルトキノン / PQQ / TTQ / モデル銅錯体 / 銅錯体 |
研究概要 |
本研究では、バクテリア由来のアルコールおよびグルコース脱水素酵素の新しい補酵素PQQ(Pyrroloquinoline-quinone)やアミン脱水素酵素から見いだされたTTQ(Tryptophan Tryptophylquinone)、およびガラクトース酸化酵素の活性中心に存在するチロシンとシステインから誘導された新規有機補欠分子Tyr-Cys(TyrosineとCysteineの結合体)などの分子レベルにおける機能解明と応用を目的とし、生物有機・無機化学的な観点から種々検討を行った。以下に研究成果を簡単にまとめて示す。 補酵素PQQの酸化還元機能の解明 ・キノプロテイン・アルコール脱水素酵素の機能解明を目的とし、PQQの各種モデル化合物のカルシウム錯体によるアルコールの酸化反応について詳細に検討し、反応機構やカルシウムイオンの触媒作用を明らかにした。また、還元型PQQの酵素による再酸化過程におけるカルシウムイオンの触媒作用を解明した。 ・非水有機溶媒中における補酵素PQQの電気化学的挙動、およびラジカルアニオン種の電子的構造を明らかにした。 ・補酵素PQQの光化学的挙動を明らかにするとともに、PQQの光励起三重項によるベンジルアルコールの酸化反応を見いだした。 オルトキノン類とニトロアルカンアニオンとの間の新規な付加環化反応を見いだし、その反応機構は電荷移動錯体中間体を経る電子移動反応であることを明らかにした。 補酵素TTQの酸化還元機能の解明 ・補酵素TTQによるアミン酸化反応機構や構造活性相関を明らかにするとともに、酵素活性中心の静電的環境を解明した。 ガラクトース酸化酵素活性中心のモデル化 ・ガラクトース酸化酵素の活性中心から見いだされた全く新しいタイプの有機補欠分子であるTyr-Cysと銅イオンとの相互作用を解明するため、分子内に銅の配位場を有する新しい補欠分子モデルを種々合成し、その銅錯体の合成、構造、物性および酸化還元挙動などについて引き続き詳細に検討した。
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