研究課題/領域番号 |
08458199
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
杉野 弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50211305)
|
研究分担者 |
東海林 博樹 香川医科大学, 助手 (10263873)
中村 隆範 香川医科大学, 教授 (70183887)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | TGF-β / アクチビン / フォリスタチン / 細胞増殖 / 細胞分化 / アポトーシス / アクチビン受容体 / 細胞内情報伝達 / 増殖 / 分化 / 受容体 / シグナル伝達 / α-フォドリン / 2-ハイブリッドシステム |
研究概要 |
TGF-βスーパーファミリーに属するアクチビンの増殖シグナル、分化シグナルおよびアポトーシスシグナルが、それぞれ多くのサブタイプを持つアクチビン受容体I型とII型のどの組み合わせによつて細胞内へ伝達されるのかを明らかにするとともに、それぞれのシグナルを受け取る細胞内情報伝達分子を検索することを目的とする。 (1)アクチビンによりアポトーシスが誘導されるマウスB細胞バイブリド-マHS-72細胞にアクチビン受容体IB遺伝子を導入すると、低濃度のアクチビンによって、増殖抑制、G1アレストおよびアポトーシス(DNA断片化)が観察された。一方、IAの導入発現株では、増殖抑制、G1アレストおよびDNA断片化はほとんど観察されなかった。HS-72細胞におけるアクチビンの増殖抑制、アポトーシスシグナルは、IBを介して伝達されることが示唆された。また、IAを介するシグナルはIBのそれとクロストークしている可能性が考えられた。 (2)HS-72細胞がアクチビンによりアポトーシスを誘導される際に、細胞骨格タンパク質のα-フォドリンの限定分解をともなうことを見いだした。この分解はIAの強制発現により回避された。アクチビンのアポトーシスシグナルはα-フォドリン分解系へ連動していることが示唆された。 (3)アクチビン結合タンパク質であるフォリスタチンはラット下垂体細胞表層のヘパラン硫酸側鎖上でアクチビンと強く結合した後、アクチビンと共にエンドサイトーシスにより細胞内へ取り込まれてリソソームで分解された。これはアクチビン作用の新しい抑制機構と考えられる。 (4)アクチビン受容体IIAと直結する細胞内シグナル伝達分子をラット脳cDNAライブラリー中に、酵母2-ハイブリッドシステムにより検索してPDZドメインをもつ新しい遺伝子を見いだした。現在その機能解析を継続している。
|