研究課題/領域番号 |
08458233
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
宮園 浩平 財団法人癌研究会, 癌研究所生化学部, 部長 (90209908)
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研究分担者 |
加藤 光保 財団法人癌研究会, 癌研究所生化学部, 研究員 (20194855)
一條 秀憲 財団法人癌研究会, 癌研究所生化学部, 研究員 (00242206)
川畑 正博 財団法人癌研究会, 癌研究所生化学部, 研究員 (60224838)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1996年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | TGF-β / アクチビン / 骨形成因子 / レセプター / シグナル伝達 / セリン・スレオニンキナーゼ / 血管新生 / 皮膚角化細胞 / セリン-スレオニン・キナーゼ |
研究概要 |
1.GDF-5のレセブターの同定:我々はBMPファミリーに属する新しい因子GDF-5(growth/differentiation factor-5)のレセブターとの結合と機能解析を行った。GDF-5は2種類のBMPのI型レセプター(BMPR-IAとBMPR-IB)のうちBMPR-IBにのみ特異的に高い親和性で結合することが明らかになり、他のBMPファミリーとの特性の違いが明らかとなった。 2.GDF-5の血管新生作用:我々はBMP-2やGDF-5の血管新生作用を検討し、TGF-βやアクチピンと比較した。その結果、in vivoのアッセイ(CAMアッセイやウサギの角膜アッセイ)でGDF-5に血管新生作用があることが確認されたが、BMP-2には血管新生作用はなかった。血管新生のメカニズムを明らかにするためにウシ大動脈由来の培養血管内皮細胞に対するGDF-5の作用を調べた結果、内皮細胞の遊走やプラスミノーゲンアクチベータの産生を促進することが明らかになり、血管新生のメカニズムが明らかとなった。 3.皮膚におけるアクチピンの分化誘導作用:皮膚におけるアクチピンの細胞増殖・分化への作用を調べる目的で、ヒト皮膚組織の免疫組織化学的検討と培養角化細胞におけるその機能の検討を行った。正常ヒト皮膚組織や培養角化細胞HaCaTにおいてIB型レセブター(ActR-IB)、II型レセブターの発現が見られた。アクチピンAは培養角化細胞に作用し分化誘導作用を示したが増殖抑制作用は軽度であった。これに対しTGF-βは増殖を強く抑制するが、分化は誘導しなかった。シグナル伝達分子Smad2やSmad3のリン酸化にアクチピンとTGF-βで明らかな違いが見られ、アクチピンではSmad3により特異的な活性化が見られた。
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