研究課題/領域番号 |
08458239
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
森川 弘道 広島大学, 理学部, 教授 (00089129)
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研究分担者 |
五島 直樹 広島大学, 理学部, 助教授 (70215482)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | トランスジーン / 組込み(Integration) / S / MAR配列 / 位置効果 / パーティクルガン法 / Site-directed / トポイソメウ-ゼ / タバコ培養細胞 / 組込み(integration) / site-directed / トポイソメラーゼ |
研究概要 |
形質転換体の報告例は多いが、外来遺伝子の組込機構や組込を促進するDNA因子の研究は少ないのが現状である。申請者はパーティクルガン法により得られた、トランスジェニック培養細胞のいわゆるジャンクション配列を決定したところ、そのホストゲノム側の配列はS/MARと呼ばれる核ゲノムDNAと核マトリックスとの結合(会合)に関与する特殊な配列であることを見いだした。さらに、この配列の一部を組み込んだベクターを作り、導入したところ形質転換細胞の収量が大幅に増えた。この結果から、高頻度組み換えベクターを開発する手がかりが得られた。 以下に本研究で得られた成果の概要を示す。 1)タバコ培養細胞のジャンクション領域の507bpのゲノム塩基配列をTJ1と命名し、このDNA配列の諸性質について調べた。TJ1は、ポリアクリルアミド電気泳動法(4℃と70℃)より湾曲構造をとっていることが予想され、タバコ培養細胞核骨格との結合実験の結果、TJ1は核骨格と特異的に結合し、SARであることが確認された。 2)このTJ1をpCaMVNEOプラスミドのCaMV 35S pro-nptII-nos ter発現カセットの両端に挿入したpTJ1NEOプラスミドを構築し、このプラスミドを外来遺伝子としてBY-2にパーティクルガン法によって遺伝子導入したところ、pCaMVNEOと比較して形質転換効率で約10倍の上昇が、nptII遺伝子1コピーあたりの遺伝子発現量は約5倍の上昇が認められた。 3)pARK22を遺伝子導入したシロイヌナズナ形質転換体2株、pCHを導入遺伝子したシロイヌナズナ形質転換体1株について、合計9箇所の外来遺伝子組込みジャンクション領域(1.8〜5.4kbp)をクローニングし、塩基配列を決定した。9箇所のジャンクション領域の中で8箇所はAT含量が59%以上を示し、A-Box、T-Box、TopII-Boxなど核骨格結合領域(SAR)に検出されるコンセンサス配列が高頻度に検出された。また、核骨格との結合実験の結果、すべてのジャンクション領域において核骨格と特異的な結合性を示し、S/MARであることが確認された。
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