研究課題/領域番号 |
08458251
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
芳賀 達也 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30011646)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1997年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
|
キーワード | Gタンパク質 / Gタンパク質共役受容体 / 脱感受性 / ムスカリン受容体 / Gタンパク質共役受容体キナーゼ / ドパミン受容体 / アセチルコリン受容体 / 細胞内移行 / 受容体キナーゼ / リン酸化 / エンドサイトーシス |
研究概要 |
Gタンパク質共役受容体の脱感受性とGタンパク質共役受容体キナーゼ2(GRK2)によるリン酸化の関係を、培養細胞に発現させたムスカリン性アセチルコリン受容体m2サブタイプ(m2受容体)を主な対象として調べた。その結果、m2受容体の細胞内移行(Intenalization)、焼失(Down Regulation)、脱共役(Uncoupling)いずれもが、GRK2の共発現によって促進されことが分かった。GRK2によるm2受容体のアゴニスト依存性リン酸化が、これら脱共役現象の引き金になると推測される。GRK2による細胞内移行促進は、ムスカリン受容体m3,m4,m5サブタイブやドパミンD2受容体でも観察された。一方、m1受容体はGRK2によってリン酸化されるにもかかわらず、GRK2共発現による細胞内移行の促進は見られなかった。また、D4受容体の細胞内移行は殆ど観察されなかった。GRKによるリン酸化と脱感受性の関係は多くのGタンパク質共役受容体にあてはまる現象と推測されるが、受容体の種類による違いの存在も明らかである。 GRK2はGタンパク質β γサブユニットとアゴニスト結合受容体によって相乗的に活性化されるが、この活性化がCa・カルモジュリンによって阻害されることが見出された。また、GRK2は基質特異性が厳しく、これまで知られている基質はGタンパク質共役受容体に限られていたが、チュブリンがGRK2に結合し、リン酸化されることが分かった。試験管内反応で見いだされた、Ca・カルモジュリンによる阻害とチュブリンリン酸化の生理的意味はこれからの課題である。
|