研究課題/領域番号 |
08458270
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
粟生 修司 九州大学, 医学部, 助教授 (40150908)
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研究分担者 |
武 幸子 九州大学, 医学部, 助手 (80253425)
高木 厚司 九州大学, 医学部, 助手 (30243934)
堀 哲郎 九州大学, 医学部, 教授 (00022814)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 視床下部外側野 / 室傍核 / 視床下部腹内側核 / カルシウム代謝 / ビキュキュリン / 低カルシウム血症 / 胃 / 副甲状腺 |
研究概要 |
無麻酔ラットでGABA_A受容体遮断薬ビキュキュリンによる視床下部化学刺激に対する血液カルシウム応答を調べ、視床下部外側野および腹内側核に胃迷走神経を介するカルシウム低下機構が存在し、室傍核に迷走神経甲状腺/副甲状腺枝を介する血液カルシウム低下機構が存在することを明らかにした。さらに視床下部外側野に血液カリウム低下機構が存在することを見い出した。 1) 視床下部外側野へビキュキュリンを微量投与すると低カルシウム血症および低カリウム血症が誘発された。これらの反応は、β受容体遮断薬ナドロールやヒスタミンH_2受容体遮断薬ラニチジンの前処置で抑制された。末梢性ムスカリン受容体遮断薬臭化メチルアトロピンは低カルシウム血症の発生だけを抑制し、低カリウム血症には影響しなかった。ノルアドレナリンα受容体遮断薬フェノキシベンザミン、ガストリン放出抑制薬ソマトスタチンやセクレチンの前処置は両反応に対して効果がなかった。 2) 視床下部室傍核へのビキュキュリン投与は低カルシウム血症およびグルーミングを誘発した。この反応は下喉頭神経または上喉頭神経の切断で減弱したが、前者の抑制効果の方がより著明であった。末梢性ムスカリン受容体遮断薬臭化メチルアトロピンでも抑制された。ビキュキュリン副甲状腺ホルモンは一過性の上昇を示し、カルシトニンは変化しなかった。カリウムやナトリウム濃度は変化しなかった。 本研究により、視床下部が少なくとも2つの異なる迷走神経経路を介して血液カルシウム代謝を調節していることが明らかになった。
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