研究課題/領域番号 |
08458272
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
金子 章道 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051491)
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研究分担者 |
小泉 周 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10296551)
青木 香織 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00276213)
金田 誠 慶應義塾大学, 医学部, 専任講師 (30214480)
渡辺 修一 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60138120)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | グルタミン酸 / カルシウム電流 / ジヒドロピリジン / T型カルシウムチャネル / L型カルシウムチャネル / 双極細胞 / 網膜 / マウス / カルシウムチャネル / スライス標本 / パッチクランプ法 |
研究概要 |
視覚系ニューロンのON型応答とOFF型応答は網膜の最初のシナプス、すなわち視細胞と双極細胞間のシナプスで形成され、前者には代謝型グルタミン酸受容体が、後者にはチャネル型グルタミン酸受容体が関与していることが明らかにされてきた。代謝型グルタミン酸受容体が関与するON型双極細胞において、最終的に形質膜のイオンチャネルを制御するのは細胞内cGMPであることが多くの研究者に認められているが、グルタミン酸によって活性化した受容体が細胞内cGMP濃度を制御する機構に関するわれわれの知識は極めて断片的である。また、ON型双極細胞はプロテインキナーゼCの強い活性を有していることが免疫組織化学の実験から示されているが、その役割は全く未知である。 そこで、本研究においては代謝型グルタミン酸受容体の活性化からcGMPによって活性化されるチャネルに至るまでの細胞内情報伝達経路と、プロテインキナーゼCや細胞骨格によるチャネルの修飾作用を明らかにすることを目的とした。昨年度、マウス網膜スライス標本において双極細胞からwhole cellクランプ法により2種類のカルシウム電流を記録したが、平成9年度においては、このカルシウム電流の同定と局在を解析した。その結果、双極細胞の細胞体部には一過性のT型カルシウム電流があること、軸索終末部にはジヒドロピリジン感受性のL型カルシウム電流が存在することが明らかになった。さらに、単離した双極細胞に対し、L型カルシウムチャネルを認識する抗体を用いて免疫組織化学的検索を行ったところ、軸索終末部に強い免疫反応を観察した。これらの結果から、マウス双極細胞は軸索終末部においてL型カルシウムチャネルを介して流入するカルシウムイオンによって伝達物質の放出を行っているものと考えられた。
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