研究課題/領域番号 |
08504002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田辺 徹美 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20013394)
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研究分担者 |
野田 耕司 放射線医学総合研究所, 医用重粒子物理工学研究部, 主任研究官 (80228329)
千田 勝久 高エネルギー加速器研究機構, 助手 (90013391)
片山 一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30028237)
菅井 勲 東京大学, 原子核研究所, 助手 (80150291)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
46,400千円 (直接経費: 46,400千円)
1997年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1996年度: 41,900千円 (直接経費: 41,900千円)
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キーワード | 加速器 / 電子冷却 / 超伝導磁石 / 原子物理 / 原子衝突 / 解離性再結合 |
研究概要 |
電子冷却法は、加速器への応用だけでなく原子物理などの研究にも広く応用されている。電子冷却の性能や物理実験での精度を決定するものは電子温度である。電子は高温のカソードから出射されるので最初から約100meVのエネルギーの広がり(温度)をもっている。しかし、電子ビームを強い磁場から弱い磁場へと導き、膨張させることによってこの温度を下げることができる。この方法は断熱膨張法と呼ばれ、膨張率に反比例して電子温度が低下する。平成8年度に3.5Tの超伝導磁石を用いた超伝導電子冷却装置を建設し、世界的にも最初に膨張率100、電子温度1meVを達成した。この超伝導磁石は液体ヘリウムを使用しない冷凍器直結型で、これによって装置の小型化と運転の簡便さが実現した。この装置によって超高速ビーム冷却と超高精度実験が可能になった。平成8年度から9年度にかけてこの装置を用いた世界最高の分解能での精密原子衝突実験が行われた。分子イオンが電子と結合して中性の原子や分子に解離する反応は解離性再結合と呼ばれ、上層大気や宇宙空間における分子の生成、分解にとって重要な反応である。分子イオンHD^+やHeH^+とそのアイソトープについて解離性再結合の精密実験を行った結果、これまで知られていない共鳴が発見された。これらは理論的考察と比較することによって新しい反応メカニズムによって起ることが判明した。以上の研究成果は国内外で高く評価され、大阪大学における加速器の国際シンポジュウム、神戸大学での日本物理学会、カナダでの粒子加速器国際会議(PAC)、ウイーンでの原子物理国際会議(ICPEAC)、ハイデルベルグでの原子衝突ワークショップ(RINGNET)で発表され関心を集めた。更に多くのイオンについて精密実験を行うための研究が開始されている。
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