研究課題/領域番号 |
08554002
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
清水 裕彦 理化学研究所, 情報基盤研究部・イメージ情報技術開発室, 研究員 (50249900)
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研究分担者 |
奥 隆之 理化学研究所, 情報基盤研究部・イメージ情報技術開発室, 基礎科学特別研究員 (10301748)
大谷 知行 理化学研究所, 研究基盤ツール開発推進グループ, 研究協力員(研究員) (50281663)
佐藤 広海 理化学研究所, 情報基盤研究部・イメージ情報技術開発室, 基礎科学特別研究員 (20300874)
川井 和彦 理化学研究所, 研究基盤ツール開発推進グループ, 研究協力員(研究員) (00312265)
池田 時浩 理化学研究所, 情報基盤研究部・イメージ情報技術開発室, 基礎科学特別研究員 (80301745)
高田 進 埼玉大学, 工学部, 教授 (80282424)
前畑 京介 九州大学, 工学部, 助教授 (30190317)
石橋 健二 九州大学, 工学部, 教授 (00159766)
加藤 博 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 専任技師(研究職)
松岡 勝 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 主任研究員 (30013668)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | 超伝導トンネル接合素子 / X線検出器 / 低温計測 |
研究概要 |
本研究では超伝導トンネル接合素子のX線に対する応答を多数の素子について測定することによって、素子の製作条件と素子の最終的な性能の間の相関について研究を行うことを最終的な目的としている。また超伝導トンネル接合素子は1K未満という極低温で動作する素子であり、研究内容は素子の試作に加えて、微弱な信号を極低音部から常温部まで導く特殊回路の開発によってより正確な素子性能の評価を実行した。この回路技術はX線検出器として実用する際に不可欠となる。 まず、理化学研究所内の超伝導トンネル接合素子作製専用プロセスラインを用いてX線を検出できる水準の超伝導トンネル接合素子作成を行った。超伝導トンネル接合素子の層構造としてはアルミニウムの準粒子トラップ層を持つNb/Al/AlO_x/Al/Nbを採用し、Si基板及びサファイヤ基板上に形成されたAl_2O_3バッファ層の上にスパッタすることによって形成した。その際、トンネル障壁側面の不完全性に起因する漏れ電流を再現性よく低減させるために、超伝導トンネル接合素子側面を酸素プラズマで酸化するという新たな作成方法を開発することによって、漏れ電流を平均1桁以上低減するとともに再現性を確保することに成功した。これらの検出器としての特性はまず5.9KeVのX線を用いて確認した結果、20μm×20μm〜500μm×500μmの様々な大きさの接合全てで出力信号を確認し、エネルギー分解能は4leVに及ぶ性能を示し、世界最高レベルの性能を有することが確認された。また信号処理回路として信号増幅器を超伝導化することによって微弱な信号を最適条件下で常温部まで導く回路の開発を行い動作を確認した。これらの研究を通じて、超伝導トンネル接合素子のX線検出器としての性能を確保するための基礎技術が開発された。
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