研究課題/領域番号 |
08554018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 高エネルギー物理学研究所 |
研究代表者 |
大隅 一政 高エネルギー物理学研究所, 放射光, 教授 (70011715)
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研究分担者 |
萩谷 健治 姫路工業大学, 理学部, 助手 (70237907)
大政 正明 姫路工業大学, 理学部, 教授 (30092159)
三河内 岳 東京大学, 大学院・理系研究科, 助手 (30272462)
宮本 正道 東京大学, 大学院・理系研究科, 教授 (70107944)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1996年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 放射光 / マイクロビーム / 微小領域 / 回折 / エネルギー分散法 / 構造解析 |
研究概要 |
放射光白色X線を用いたラウエ法による微小領域回折実験によって結晶性物質のミクロン領域から得られるラウエ像の中から目的とするラウエ斑点を対象としてエネルギー分散法による解析を可能とする装置の開発を行った。 エネルギー分散法が可能な固定検出器には既存の回折計への組み込みが可能な軽量小型のものを採用した。回折装置の赤道面(放射光の偏光特性により鉛直面)上を試料位置を回転中心として走査する軸を製作し、その上に検出器を搭載した。任意のラウエ斑点を赤道面上に載せるために、入射X線に垂直な面内の回転を可能とする試料台を製作して、その上に試料を保持することとした。このような機構によってラウエ回折線が検出器に入る。 検出器のエネルギー校正は5種類のラジオアイソトープを用い、また11種類の金属箔に白色X線を入射して得られる蛍光X線によって行った。検出器の赤道面上における設置角度の校正は格子定数が既知のシリコン単結晶を用いて行った。これらの校正を行った後、シリコンの格子定数を25箇の観測値から最小自乗法で精密化して5.433(12)Aが得られた。括弧内は標準偏差である。既知の値(5.4309A)と比較して標準偏差内で一致する。更にダイアモンドを試料として格子定数を精密化したところ良好な結果が得られた。 ここで得られた格子定数の測定精度はそれ自身を目的とする装置技術の水準からすれば必ずしも満足するものではないが、これまで全く為されていない微小領域の格子定数を求めるという厳しい条件下におけるものとしては当初の期待通りである。 ガラスキャピラリー光学系に関しては、今年度の放射光実験施設の運転が例年と異なり前年12月中旬に終了したことから放射光X線を用いての性能確認はされていないが、キャピラリー自身に関しては欧州放射光施設におけるテストでは良好な結果が得られている。
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