研究課題/領域番号 |
08555005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中島 信一 大阪大学, 工学部, 教授 (20029226)
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研究分担者 |
池田 照樹 日本分光株式会社, 第一技術部, 次長
木曽田 賢治 大阪大学, 工学部, 助手 (90243188)
溝口 幸司 大阪大学, 工学部, 助手 (10202342)
播磨 弘 大阪大学, 工学部, 助教授 (00107351)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | ワイドギャップ半導体 / SiC / GaN / ダイヤモンド / 紫外ラマン / 変調反射 / フォトルミネッセンス / イメージング / 顕微ラマン散乱 / 顕微フォトルミネッセンス / 紫外分光 |
研究概要 |
ラマン散乱、フォトルミネッセンス、変調反射などの種々の分光学的手法を用い、更にイメージング技法を取り入れて、SiCやGaN、ダイヤモンドなどのワイドギャップ半導体の結晶性と電気的性質を2次元分布評価することを主目的として、紫外光励起型顕微ラマン散乱・蛍光・変調反射測定装置を試作した。装置の集光レンズ系は波長364nmのArレーザー励起線に対応する高い紫外透過性を有し、また分光器は高い紫外感度をもつ2次元CCD検出器を備えている。 まず装置の基本性能評価を兼ねて、Si、SiC、GaN、ZnOなどの直接/間接遷移型半導体試料について、紫外ラマン散乱測定を行った。その結果、Siでは高い伝導帯への直接遷移に伴う共鳴ラマン散乱が観察された。SiCではこれまでのところ、可視光励起時と同様の信号のみ観測されている。GaNでは励起光にほぼ等しいバンドギャップエネルギーをもつため、フォノンラマン線が強い蛍光とともに観測された。特に、縦光学振動モードについて共鳴効果による強度増大が認められ、2次フォノン線の強度増大や偏光則の破れなどの共鳴効果が認められた。ZnOに関する同様の測定は現在進めている。励起波長364、及び351nmにてGaNやZnOについて顕微フォトルミネッセンス測定を室温で試行し、極低温測定も難なく行える見通しを得た。 次に同装置を用いてダイヤモンド状炭素(DLC)膜のラマン散乱測定を行った。その結果、紫外光励起時にダイヤモンド的な4配位結合に基づく信号の共鳴増大が観測され、グラファイト的な3配位結合による信号成分との効率的分離ができることが確認された。DLC膜の初期成長層においては空間的な相の不均一が顕著であり、本装置の目的とする2次元イメージング技法によって効率的な評価が行える見通しを得た。 今後は変調反射測定の基本性能評価、ならびに極低温測定、イメージング技術の確立に努める。
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