研究分担者 |
西尾 太一 住友化学工業(株), 樹脂開発センター, グループマネージャー
伏信 一慶 東京工業大学, 工学部, 助手 (50280996)
竹内 正顕 桐蔭学園横浜大学, 工学部, 助教授 (70163384)
佐藤 勲 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10170721)
山田 純 山梨大学, 工学部, 助教授 (40210455)
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配分額 *注記 |
18,800千円 (直接経費: 18,800千円)
1998年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1997年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1996年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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研究概要 |
高分子射出成形品の光学的品質,形状精度及びその成形性を飛躍的に向上させるために,充填設階における樹脂温度の低下を能動的に抑制するための手法として,金型外部より光学窓を介してふく射加熱を行うことを提案し,その有効性及び実現性について伝熱解析,実験成形を行うことで総合的に検討した.研究計画初年度には,炭酸ガスレーザをふく射加熱源として,成形品内部に残留する光学歪みの低減,金型表面の微細構造に対する転写性の向上に対し本手法の有効性を実験的に検討した.続く第二年度には,極薄流路における樹脂流動性の維持の検討と並行して伝熱計算による本手法における特徴的な温度分布を明らかにした.そして第三年度(最終年度)においては,前年度までに得られた知見に基づいて,実際の成形を想定した薄板円板形状の成形品の成形を行い,その成形性について伝熱学的な見地より定量的な議論を行った.また,本手法の実用性を考慮し,ふく射加熱源として赤外線ハロゲンランプが使用できることを確認し,より安価なシステム構築の可能性を探った.本研究の遂行により得られた成果及び知見を以下に整理する. 1. 射出成形品表層部に残留する光学歪みである複屈折を大幅に軽減できる. 2. 金型表面の微細な形状に対する成形品表面の転写性を飛躍的に向上できる. 3. 極めて薄い流路における樹脂流動を高いレベルで維持できる. 4. 成形品の品質を大幅に改善しつつもプロセス時間の延長は最小限に抑えることができる. 5. 成形材料と金型壁として使用する透過窓材料を適宜選択することにより,ハロゲンランプなどの一般的なふく射加熱源によっても上記と同様の効果を得ることができる.
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