研究概要 |
綱構造物の疲労損傷度の程度は、継手の形状,作用する応力範囲の大きさ,その繰返し数で決まる.継手の疲労強度は,疲労試験によって決められ,これまでに数多くの疲労試験によってデータが蓄積されている. 昭和61,62年度に行ったパソコンを用いた疲労試験データの構築にあたっては、当時のパソコンおよび周辺機器の制約から必ずしも使用性の高いデータベースシステムが構築できなかった.したがって,本研究では,昭和61,62年度に行った「疲労試験データベースの作成と,許容応力の評価」をベースに、飛躍的に向上したパソコンや周辺機器の能力を取り込み,図形入力,写真入力を含めた新たな疲労試験データベースを構築した.さらに,このデータベースの使用性および汎用性をさらに向上させるため,このデータベースのシステムをウィンドウズ上で使用可能にした. 鋼橋の分野では,交通車両の増大や荷重の大きさ,設計荷重の見直しなどに伴って橋梁技術者が疲労寿命照査に携わる機会が多くなっている.このような場合にも、本データベースおよびそれをベースにした疲労寿命のチェックシステムの構築することにより,橋梁技術者が疲労寿命の照査を容易にかつ的確に行うことができる.
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