研究課題/領域番号 |
08555125
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
大根 義男 愛知工業大学, 工学部, 教授 (00064931)
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研究分担者 |
奥村 哲夫 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (70078913)
木村 勝行 愛知工業大学, 工学部, 助教授 (70064954)
成田 国朝 愛知工業大学, 工学部, 教授 (90064956)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 盛土斜面 / 遠心載荷 / 粘性土 / 間隙水圧 / FEM解析 / 安全率 / 飽和・不飽和 / 斜面内浸透 / コア形状 / 遠心模型実験 / 斜面変形 / 非線形動的応答解析 / 震度法 / 浸透 / 非定常 |
研究概要 |
盛土斜面の遠心載荷破壊実験は、粘性土盛土斜面模型に遠心力を与えて斜面を破壊させ、斜面の破壊形状や斜面内の間隙水圧の発生状況を観察した。この結果、(1)実験模型の破壊形状は斜面先を通る円弧、破壊時の斜面高さは実物換算で2.9mに相当し、この実験結果は、模型から採取して得られた強度定数(全応力)を用いた安定計算による結果とほぼ一致する。(2)斜面内4ケ所に設置した間隙水圧計による観測値は信頼性の低いもので、間隙水圧の発生状況と斜面変形との関連性を検討することは出来ず、今後の課題として残される。 盛土斜面内の変形挙動に関する遠心模型実験は、コア形状が台形状と中央から下に拡大する拡大型の2種類の中心コア型ロックフィルダム模型を作製し、これに遠心加速度を与えてコアを自重沈下させ堤体の変形挙動を観察し、FEM解析解との比較を行った。この結果、(1)台形型、拡大型のコアとも、コアの上部とトレンチ近傍にひずみの集中領域が現れる。(2)遠心場の換算堤高モデルに対して行ったFEM解析によってこれらの変形特性が定性的に把握できた。 盛土の築堤過程を取り入れたFEM非線形解析では、堤体変形量と破壊安全率との関連性などを調べた。この結果、(1)盛土過程における安全率と斜面の膨れだし量との間に相関関係が認められる。(2)FEM解による安全率はビショップ法など従来法と完全に一致しないが、安全率〜膨れだし量関係は定性的に一致する。 非定常-飽和・不飽和浸透流の2次元FEM解析では、降雨による斜面内浸透流などに見られる時間きざみ、メッシュサイズおよび許容誤差の組み合わせが異なる場合の解の差異について検討を行った。この結果、(1)解に与える時間きざみΔtと許容誤差ΔEの影響はΔt/ΔE値で整理すると一本の曲線で表すことができる。(2)この種の浸透問題に対する解析結果には解の信頼性を確認する意味で、計算条件としての分割要素の大きさ、計算時間きざみ、許容誤差及び不飽和領域の特性も併記する必要がある、等の知見が得られた。
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