研究課題/領域番号 |
08555162
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造・機能材料
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山口 正治 京都大学, 工学研究科, 教授 (90029108)
|
研究分担者 |
米津 育郎 三洋電機株式会社, 研究開発本部, 室長
白井 泰治 大阪大学, 工学部, 教授 (20154354)
乾 晴行 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30213135)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
1997年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1996年度: 16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
|
キーワード | 金属間化合物 / LaNi_5 / 水素吸蔵 / 陽電子消滅 / 陽電子寿命 / 変形能 / 転位 / 変形モード / 金属問化合物 / 状態図 / 相平衡 / 積層欠陥 |
研究概要 |
近年LaNi_5基AB_5型化合物がNi-水素二次電池の負極として実用化され、その生産量が爆発的に増加しつつある。現在、さらなる電池容量の向上、さらには水素吸蔵化合物の電池以外の用途への応用を目指して活発な研究が続いている。これらの研究に共通する課題の一つは、より優れた水素吸脱蔵特性を有する化合物の探索であり、化合物の劣化を防ぐための微紛化のコントロールである。今年度、LaNi_5基AB_5型化合物の水素吸蔵特性と陽電子寿命の関係ならびにLaNi_5一方向凝固材の変形モードについて研究し、以下の成果が得られた。 1.水素吸蔵合金LaNi_5には、構造欠陥がないことを明らかにした。つまり、今まで報告されているように水素は格子間位置に侵入する。 2.LaNi_<5-x>Al_x、MmLaNi_<5-x>Al_xにおいて陽電子寿命とセル容積には比例関係が成り立つ。 3.LaNi_<5-x>Al_x、MmLaNi_<5-x>Al_xにおいて陽電子寿命と水素解離圧にも比例関係が成り立つ。 4.これらのことにより陽電子寿命を調べることによって水素解離圧を整理することができる。 5.LaNi_5多結晶は950℃以上の高温でのみ変化が可能である。 6.温度上昇と共に降伏応力の顕著な減少が見られる。 7.LaNi_5多結晶の変形では、転位の上昇運動が重要な役割を果たしている。 8.1000℃での圧縮では[0001]と〈1120〉方向のバーガース・ベクトルを持つ転位が観察された。[0001]をバーガース・ベクトルとする転位のすべり面は{1010}面であるが、1/3〈1120〉をバーガース・ベクトルとする転位のすべり面は上昇運動のため決定できなかった。 9.{1010}[0001]すべり系の臨界分解せん断応力は、LaNi_5格子で可能ないかなる他のすべり系のそれよりもかなり低いと考えられる。
|