研究課題/領域番号 |
08555177
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山内 睦文 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40115647)
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研究分担者 |
大藏 隆彦 日鉱金属(株), 経営企画部, 主席技師
藤澤 敏治 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 教授 (20115629)
大蔵 隆彦 日鉱金属(株), 経営企画部, 主席技師
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
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キーワード | 炭酸ソーダ / 銅精錬 / 銅 / スラグ処理 / スラグ原単位 / 反応速度 / 湿式処理 / リサイクル / 分配比 |
研究概要 |
炭酸ソーダスラグ処理の銅精錬への実用化を目指した研究を行い、以下の知見を得た。 1.スラグ原単位の実証実験 最初に単一の不純物元素のみを溶銅中に所定量添加しておき、それにすでに得られている基礎実験結果に基づき計算された必要量の炭酸ソーダを添加して、Ar-CO-CO_2混合ガスを用いて、酸素分圧、CO_2分圧を制御した条件の下、分配実験を行い、得られた結果をスラグ原単位の計算値と比較検討し、計算結果の妥当性を検討した。分配実験には反応容器の坩堝材には炭酸ソーダに対して高い耐食性を有するアルミナを用いた。不純物としてAs、Sb、Fe、Snの各元素についてスラグ原単位の実験を行った結果、推算がほぼ妥当であることを実証し、各不純物元素を理論通り低濃度まで下げられることを明らかにした。その上で実験規模の大型化を図り、購入した大型誘導溶解炉を用いて、Sbの分配実験を試みたが、スラグ原単位の実証には至らなかった。この原因となる実験条件および方法の問題点を指摘し、改善点を明らかにした。 2.As、Sbの除去に関する速度論的研究 1523K、Arガス雰囲気下で、初期不純物濃度を500から1500 mass ppm、初期酸素濃度を500から4000 mass ppmの範囲で変化させAsおよびSbの除去実験を行い、以下のような速度論的知見を得た。 (1)総括反応速度は、主に溶銅中の酸素または不純物の物質移動によって支配されている。 (2)Asの除去反応の総括速度は、同様な条件下におけるSb除去の総括速度よりも常に高い値を示した。 (3)溶銅中の酸素濃度が比較的低い条件下でAsとSbの同時除去の実験をした場合、初期の段階でSb除去の停滞が起こり、Asの優先除去がみられた。この現象について(1)(2)の知見を基に考察した。 3.炭酸ソーダ再生および有価金属回収プロセスの設計 湿式処理による炭酸ソーダのリサイクルおよびAs、Sb、Fe、Snの回収が可能となるプロセスフローをこれまで報告されている知見を基に設計した。
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