研究課題/領域番号 |
08555179
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鈴木 亮輔 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (80179275)
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研究分担者 |
小野 勝敏 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (10026049)
小野 勝敏 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (08875059)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | アンモニア / 脱銅 / スクラップ / リサイクル / 蒸発 / 清浄化 / スプラッシュ / 窒化物 |
研究概要 |
鉄鋼スクラップから鉄のリサイクルとして二次精錬により脱銅を実施し冷延鋼板用の材質を溶製することを目的とし、高温では熱力学的には分解するアンモニアガスを溶鉄に吹き付け、実験により技術的には工業化が可能であることを確認した。1.0%のCuを含有させた普通鋼SS41に対して、たとえば撹拌効果の強い連続排気減圧下(約10Torr)でアンモニアガスを30分精錬したところ、Cu 100mass ppm、C 10ppmまで、またO、Sをそれぞれ10ppmのオーダーまで、Pを150ppmまで除去することに成功している。Nは150ppmと高いので、減圧処理もしくは真空脱ガスが必要と判断し、アンモニア上吹きの後、真空脱ガス処理を併用したところ、5ppmまで減少した。またアンモニア脱銅は真空処理に比べて10倍の速さで進行した。反応速度に対し界面積の効果が大きいので、現在の実験室規模の小型ルツボでは限界となった。反応速度式を整理し直し、実操業レベルに換算したところ、RH法で界面積を増大させると現在の二次精錬時間とほぼ等しい時間で脱銅と溶鋼の清浄化が可能という良好な計算結果を得た。 アンモニアガスの作用機構について検討するべく、純銅溶湯からのアンモニアガスによる蒸発挙動をレーザーフラッシュ法によって可視化した。Cu,Ge,Sn等の溶融純金属にアンモニアガスを吹き付けたところ、真空蒸発を上回る異常な蒸発挙動を見いだした。これら金属と高温分解性アンモニアガスとの相互作用によって不安定な水素化物や窒化物が生じる可能性を詳細に検討した。高濃度合金ではそれらによる蒸発機構のみならず、過飽和に溶解する窒素ガスによって生じた溶湯からのスプラッシュによる機構があり、その寄与も大きいことを示した。
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