研究課題/領域番号 |
08555201
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
中村 徳幸 (1997-1998) 東京農工大学, 工学部, 助教授 (20198229)
松永 是 (1996) 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
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研究分担者 |
三浦 有樹 関西ペイント(株), 技術研究所, 研究員
中山 鶴雄 ぺんてる(株), 中央研究所, 表装エレメント課長
和地 陽二 資生堂(株), 研究開発本部, 主任研究員
中村 徳幸 東京農工大学, 工学部, 助教授 (20198229)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1998年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1997年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 電気制菌 / 電極 / 導電性塗料 / 殺菌 / 窒化チタン / 高周波アーク溶射 / スパッタリング / 電位印加 / 電導性塗料 / バインダー樹脂 / カーボン / カーボングラファイト |
研究概要 |
近年、各種微生物による感染症が問題となったことから、微生物汚染を防止する殺菌技術の重要性が改めて見直されている。本研究は電気化学制菌法を利用した化粧品・食品・医療品などの製造プロセスにおける無菌配管システムを構築することを目的とした。まず、配管内部をコーティングする導電性物質の開発について進め、導電性塗料の設計、塗膜評価、電気化学制菌について検討した。その結果、比抵抗値が0.05Ω・cmと高導電性塗膜を有する電極が作製された。そこで、この電極を用いた微生物の電気化学的殺菌について行った結果、1.5Vの電位印加により30分間で95%の殺菌が確認された。さらに、負電位印加時における菌体脱離について調べた結果、-0.4V、5分以上の条件で菌体脱離が確認され、30分間では55%の脱離が認められた。そこで、導電性樹脂配管を作成し、交互電位印加による電気化学制菌について検討した。連続通水1ヶ月後の配管への付着生菌数は、電位を印加していない配管では1.7×10^3 cells/cm^2となったのに対し、交互電位を印加した配管では40 cells/cm^2となり、電位を印加しない場合の2.3%に抑制された。また新たに、抵抗が低く耐久性に優れた電極材科として窒化チタン(TiN)に着目し、電極特性を調べるとともに、TiN電極を利用した殺菌および付着防止について行った。窒素ガスを高周波アーク溶射装置を用いた溶射法によりTiN薄膜を形成させ、TiN薄膜被覆樹脂板を作製し、1.0Vと-0.6Vの正電位と負電位を交互に印加すると正電位の印加のみの場合と比べて、効果的に付着が防止でき、その効果は従来の樹脂電極よりも優れていることか明らかになった。さらに、作用極と対極の2極法で電位を交互に印加しても双方の電極上で微生物の付着が抑制でき、新たな制菌システムならびに防汚方法としての可能性が示された。
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