研究課題/領域番号 |
08555202
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岡畑 恵雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (80038017)
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研究分担者 |
長谷川 幸雄 ファルマシアバイオテク(株), 研究開発部, 部長
上島 孝之 ノボルテ, イスクバイオインダストリー(株)・研究開発部, 主任研究員
森 俊明 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (50262308)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
1997年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1996年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | 脂質修飾酵素 / 有機溶媒中での酵素反応 / 不斉選択合成 / リパーゼ / エステル化反応 |
研究概要 |
本研究は、酵素表面を脂質分子で被覆することによりイソオクタンなどの疎水性有機溶媒に可溶化し、有機溶媒中で働く新規な工業プロセス触媒を開発することを目的として行い、以下の成果を得た。 1) リパーゼの水溶液と脂質分子の水溶液を混合し、析出する沈殿を集めた。得られた粉末は酵素の親水性表面が疎水的な脂質分子で被覆されているので、水には溶けず、ベンゼン、イソオクタン、エーテルなどの有機溶媒にのみ可溶となった。現有の高速液体クロマトに設備備品として購入した紫外可視検出器とデュアルポンプを接続して、脂質修飾酵素中のたんぱく含量を測定した。 2) 酵素としてリパーゼを選び、脂質修飾リパーゼを作製し、イソオクタンなどの疎水的な有機溶媒中で、1-フェニルエタノールと脂肪酸のエステル化反応を行い、R-体の1-フェニルエタノールのみが不斉選択的にエステル化されることを確かめた。すなわち、脂質修飾リパーゼはエステル化反応を利用してラセミのアルコールを光学分割できる触媒になった。 3) 脂質修飾コレステロールオキシダーゼを作製し、有機溶媒中でコレステロールのコレステノンへの位置選択的酸化反応を行った。従来の水溶液中の反応ではコレステロールの難水溶性のためほとんど反応が進行しないが、有機溶媒中では、高濃度で反応を行うことができた。
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