研究課題/領域番号 |
08555237
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
川端 季雄 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (10025885)
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研究分担者 |
伊藤 鬼歳 大阪紳士服近代化協同組合, 顧問
栗原 進 三星毛糸(株), 研究部, 顧問
山下 義裕 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (00275166)
丹羽 雅子 奈良女子大学, 学長 (80031665)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
1997年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1996年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | 風合い / 理想布 / 織物設計 / 客観評価 / 布品質評価 / 羊毛織物 / 羊毛ス-ツ地 / 風合い客観測定 / 客観評価技術 / 高級布地 / 力学特性 / 力学特性自動測定機 / 衣服材料 / 織物 |
研究概要 |
布地の優れた風合い、美しい衣服外観形成能、着用快適性の3条件を満たす理想布を試作し、今後確実にこれを再現製造できるためのガイドラインの作成を目指した。平成8年度に試作した布地の性能評価のための自動化測定システムは順調に働くことを確認した。ニュージランド羊毛研究所から提供された各種羊毛繊維を用いて、素質のよいいくつかの布地を基準にしてその織物設計の改良による性能変化を理論的に予想し、一ノ宮、名古屋地区の工場で織物を試作、直ちに計測して性能を評価、工場へフィードバックするというサイクルのループが円滑に機能し、今年度中に約6点の理想布を実現した。この技術は将来直ちに応用可能で、これらの理想布が基幹になって多くの理想布が生まれる可能性の道を開いた。この試験的研究に業界の技術者の積極的な協力が得られ、織物製造、仕上げ、縫製テストに多くの協力が得られたことも今後の産業界との連携研究を進めるうえで大きな成果であった。 これまで主観判断と経験だけで行われてきたス-ツ地の製造に客観的方法に真の理想的な高級品を再現性良く製造する道筋が開けたが、これは世界で初めての成功であり、繊維技術分野の今世紀を通しての夢であった。この成果は平成9年5月ギリシャで開催の、The Textile Institute World Conferenceに置いて発表し、大きな反響を得た。また8月に富士裾野市で開催の繊維工学研究会、10月にスロベニアのマリボ-大学で開催の国際学会でも報告し同じく反響を得た。
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