研究課題/領域番号 |
08555238
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
|
研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
原口 俊秀 北九州工業高等専門学校, 化学工学科, 教授 (00038598)
|
研究分担者 |
有馬 悠策 触媒化成工業(株), 研究開発本部, 所長付
山田 憲二 北九州工業高等専門学校, 化学工学科, 教授 (80101179)
畑中 千秋 北九州工業高等専門学校, 化学工学科, 教授 (80180884)
井出 俊輔 (井手 俊輔) 北九州工業高等専門学校, 総合科学科, 教授 (10041550)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | プラズマグラフト重合 / 微粒子 / 機能化 / 酵素固定化 / 金属イオン吸着 / ポリスチレン / シリカ / メタクリル酸グリシジル / 機能性微粒子 / マイカ / N-イソプロピルアクリルアミド / メタクリル酸グリシジリ |
研究概要 |
本研究では微粒子の表面改質のためのプラズマグラフト重合最適条件並びにグラフト層の反応性を利用した機能性微粒子作製とその評価について検討した。微粒子基材はポリスチレン(平均径10-260μm)とシリカ(平均径70μm)であり、モノマーはメタクリル酸グリシジル(以下GMAと略記)、アクリルアミド(以下AAMと略記)およびN-イソプロピルアクリルアミド(以下NIPAMと略記)である。これらを使用し、プラズマ照射部と後重合部からなる装置を使って、グラフト重合層の合成を行った。その間、放電出力、プラズマ照射時間、モノマー濃度、後重合時間を種々変化させた。プラズマ照射で微粒子表面に生成したラジカル活性点は1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル(DPPH)を用い、また、ポリ(GMA)の重合量はエチルアミンを用いて各々定量した。その結果、ポリスチレン微粒子の場合は、ラジカル活性点の生成には放電出力はほとんど影響せず、50W程度で十分であり、その照射時間は300秒が最適であった。また、シリカ微粒子の場合は、放電出力200W、照射時間1分が最適であった。さらに、グラフト重合量はモノマー濃度と後重合時間で制御できることが分かった。ポリ(GMA)のエポキシ基にイミノ二酢酸二ナトリウムの(DSIA)を二次的の付加させて、表面にカルボキシル基を有する機能性微粒子が得られた。この粒子は金属イオンを定量的に化学吸着し、遷移金属の場合はpH差による分離が可能であったが、希土類元素の場合は選択的分離は困難であった。また、ポリ(NIPAM)は32℃付近で膨張と収縮を繰り返す感温性を有している。この前後の温度スウィングにより酵素の包括固定化が可能であった。この方法で作成した固定化リパーゼを用いてヒマシ油の加水分解によるリシノール酸の合成を行い、反応率82%、リシノール酸生成率40%の結果を得た。ポリ(NIPAM)をグラフトしたシリカ微粒子はリパーゼ以外の酵素固定にも有効である。
|