研究課題/領域番号 |
08555245
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
船舶工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内藤 林 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20093437)
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研究分担者 |
森 淳彦 (株)森技術研究所, 所長
箕浦 宗彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30294044)
高木 健 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90183433)
木原 一 大阪大学, 工学部, 助手 (40283717)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 波の造波 / 波の吸収 / 要素吸収造波装置 / 円形水槽 / 楕円形水槽 / 波の力 / 波の造波吸収 / 短波頂不規則波 / 集中波 / 海洋波動水槽 |
研究概要 |
新耐航性試験水槽は47個の造波吸収装置からなるが、その一つの造波吸収装置の設計を行なった。これらの造波吸収機を組み合わせることにより、任意形状の小水槽が自由に組み立てできるようになった。研究成果は以下の通りである。 1. 片側に造波制御のみをした装置を、反対側に吸収制御のみをした装置を設置し、一方から造波された波が反対側で吸収されることを確認した。 2. 同様に斜波も造波吸収されることを確認した。 3. 装置を円弧上に連結し同位相で作動させることにより水槽中央で波が集中しその後、拡散して各々の波が造波吸収装置に到達すると一斉に吸収されることも確認した。 4. 要素造波吸収装置を組み合わせ円形、楕円水槽を造り各種の波を発生させ、その波動場の任意地点での波振幅を計測する装置を試作し、波の計測値と理論計算値を比較した。 1) 各種の波を発生するためにの造波吸収信号の作成を行い各種の波を円形、楕円両水槽で発生させた。 2) 水槽の任意点に計測点を移動させ、その地点の波振幅自動計測化に成功した。計測点の移動を船の移動と見なすことによって、船にとって最も危険な波浪との出合いの状況を実現できることになった。 3) 円形、楕円水槽の巾に発生させた波動場の理論計算を行った。理論値と実験値は極めて良く合致した。 4) 長波頂不規則波のデータの2地点間のクロスコレレーションを求め長波頂不規則波が発生されていることを確認した。 5. 円形水槽内の中央に設置された球に働く波浪流体力を計測し、小さな水槽であるにも関わらず十分な広さを持った水槽で計測された結果と同じ結果を与えていた。このことは水槽設計に大きな知見を加えることになった。 6. 各種の実験を行なった結果、再現性、機械の操作性、制御の容易性等の点から見ても優れた耐航性試験水槽であることが確認された。今後この装置を使用した各種の新しい実験が行われることが期待される。 7. 不規則波の造波吸収に関する時間領域における理論を完成させた。この理論は従来の理論の不十分さを克服するもので、線形理論では完備なものである。 8. この手法を非線形波、極めて急峻な波(集中した孤立波)の吸収にも適用可能なことを示した。 9. 実験状態をビデオに製作し各種の研究発表会で講演し研究成果の普及に勤めた。
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