配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
座屈許容設計法を開発するめには,まず,正確な座屈強度および座屈強度の崩壊強度の把握が重要となる。 本研究では,初めに,パネルの座屈強度の正確な把握について検討した。具体的には,船体上甲板や船底外板を想定し,面内圧縮荷重を受ける連続防撓パネルを対象として,パネルと防撓材の相互影響を考慮した局部座屈強度評価式を導いた。また,船底外板等で問題となる水圧が局部座屈強度に及ぼす影響についても,その算定法を導いた。これに関連して,面内圧縮力と水圧を受ける連続防撓パネルの座屈・塑性崩壊挙動の解析に際しての,適切な有限要素法解析のモデル化に関しても検討した。 また,パネルに局部座屈が発生した後,最終強度に達するまでの連続防撓パネルとしての座屈・塑性崩壊挙動を明らかにし,連続防撓パネルの圧壊強度の簡易算定法を開発した。さらに,防撓パネルが最終強度に達した後の耐荷力あるいは挙動についても,有限要素法解析の結果に基づいて考察を加えた。 最後に,上記の結果に基づいて,パネルに座屈発生を許容した場合の構造全体の最終強度を,安全性の見地から明らかにするために,各々の構造部材の座屈・塑性崩壊挙動を,最終強度後の耐力評価も含めて正確に追跡できる簡易力学モデルの開発を試みた。 本研究で開発された座屈強度評価法や簡易力学モデルを適用することにより,パネルの局部座屈発生を許容した,より合理的な構造設計が可能となる。
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