| 研究分担者 |
阿部 信治 岩手県農業研究センター, 園芸部, 主任専門研究員
三田村 敏正 福島県蚕業試験場, 養蚕部, 主任研究員
一田 昌利 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (40223101)
亀井 正治 アース, バイオケミカル・・研究開発課, 常務(研究員),客員
桑野 栄一 九州大学, 農学部, 教授 (00108672)
MITAMURA Masatoshi Fukushima Sericultural Experiment Institute, Chief Research Worker
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| 研究概要 |
本研究では,完成度の高い人工孵化法の達成とそのメカニズムの解明に向けて研究組織をつくり,実用化試験から製品化までを目標にしながら研究を展開した.
その結果,(1)イミダゾール化合物KK-42の効果に匹敵するかそれ以上の打破効果のあるイミダゾール化合物をスクリーニングした.また,イミダゾール化合物が作用する部位に多くの神経分泌細胞と内分泌細胞を免疫組織化学的に証明した.さらに,イミダゾール化合物結合タンパク質(約60kDa)を単離した.(2)最も効果的な休眠打破剤として,1-{5-(4-Ethylphenoxy)pentyl}-imidazoleを合成した.(3)KK-62の大量合成法を確立すると共に,休眠打破にも一部効果のある1-(4-アルキルオキシフェニル)イミダゾール化合物を合成した.(4)大量人工孵化法のシステム化のために,次亜塩素ソーダや市販の塩素系洗剤を利用し,簡便な卵殻剥離法を確立した.
研究の動機と得られた結果の詳細な考察は以下にまとめた個別の論文,総説,そして出版物に示した.これによって本研究の当初の目的はほぼ達成されたが,イミダゾール化合物の製品化だけは残っている.これについては,天蚕に対する経済的産業的要請が高まればいつでも対応できる基盤はすでに確立しているので,改めてその時期が到来したら製品化する予定である.
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