研究課題/領域番号 |
08556040
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
農業機械学
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
矢田 貞美 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60230249)
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研究分担者 |
戸田 勝善 東京水産大学, 水産学部, 助手 (70262342)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 種苗幼魚 / 魚数計 / ヒラメ / 大小仕分け / 体形 / フグ / 光センサ / 重複魚体分離 / 魚数 / 漁業機械 / 魚体計数 / 真空吸引式 |
研究概要 |
間欠式計数システムは、吸引室が外筒及び内筒から構成され、設定時間により真空ポンプで自動吸引し、常圧で魚水を排出する方式である。間欠式は高精度に計数されるが、機構上、計数性能が低いので、2個の吸引室が交互に作動する連続計数システムを試作し、好適な作動条件について検討した。バルブの開閉機構は、吸引側及び排出側の各2個の篩、バルブと電磁弁より構成され、魚体の損傷防止のため篩は生ゴムで被覆した。本装置による計数性能の概要は以下のとおりである。1)吸引速度が0.9m/sで単尾吸引すると吸引側のバルブの開閉時間は4.5秒、全行程時間は32.5秒が好適であった。2)吸引速度が1.0m/sの場合、2尾吸引時のバルブの開閉時間は4.5秒、全行程時間は各々24.5秒間必要であり、時間当たり4,800尾計数できるが、市販バルブの開閉速度の性能が原因でこれ以上の性能向上は見込めない. 計数能率及び精度の向上には、魚体の大小仕分けが必要不可欠である。そこで、回転ロールとの接触により生ずる脱鱗及び粘膜の剥離が防止可能な回転ロールを用いて、フグと扁平なヒラメの大小仕分けを試みた。魚体は、傾斜7度の並列同方向回転する2本のロール間隙が上端から下端まで漸次、拡大する一対のロール間を滑降・落下する。上方からの散水によりロール外周を水膜で被覆する方法で、魚体と回転ロール間における大小仕分け状況のビデオ画像を撮影・解析した。フグは鰓部の断面が、骨格のため疑似矩形であるが、体側か湾曲のためロールと接触する魚体の面積は、体高より体幅の挟持の方が小さくて安定しない。故に、ロール間を滑降中に体高を狭持される。落下位置における体高はロール間隙よりより13.6〜18.5%広く、ロール間隙に対して5cm以下に仕分けられ、ロール間で体高が狭持され落下する際の魚体の回転機構に関する理論式を提案した.ヒラメは、体幅と体長の関係が低く(相関係数0.606)、しかも摂餌の有無や程度による個体差が大きく、ロール式による大小仕分けは困難なことが判明した.また、ヒラメの眼部は体幅より広いので、回転ロール式では眼部の損傷が懸念される。それ故、画像解析による計数の可否を検討するため、重複魚体の分離を振動板方式により試みたが、魚体が扁平なため重複魚体の分離は困難であった。故に、ヒラメやカレイなどの扁平魚体は機械的大小仕分けが極めて困難と考えられる。
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