研究課題/領域番号 |
08557010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
森 昌朋 群馬大学, 医学部, 教授 (80174382)
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研究分担者 |
長嶺 竹明 群馬大学, 医学部, 教授 (90180520)
佐藤 政男 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (20045743)
鈴木 慶二 群馬大学, 医学部, 教授 (40008313)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
17,300千円 (直接経費: 17,300千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1996年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | メタロチオネイン / インターフェロン / C型肝炎 / 亜鉛 / メタロチオネインmRNA / C型肝炎ウィルス / C型慢性肝炎 |
研究概要 |
1. サイトカイン(IL-6)の作用発現とデキサメサゾン、亜鉛の協調効果を検討した。実験動物にデキサメサゾン、IL-6、亜鉛を各々単独投与すると、肝、肺、心臓でメタロチオネイン(MT)が誘導される。デキサメサゾンとIL-6の同時投与によって肺、心臓のMT濃度は相乗的に、肝臓MTは相加的に増大した。亜鉛を加えた三者の同時投与では肝臓MTは相乗的増加を示したことから、肝臓におけるサイトカインの作用発現には亜鉛が重要な役割を担うことが示唆された。 2. C型慢性肝炎16例におけるIFN-α治療による肝組織中MT、C型肝炎ウイルス(HCV)の変動を免疫組織学的に検討した。治療前の肝組織診断は全例活動性であったが、治療後は11例が非活動性となった。肝組胞内MT濃度は非活動性では活動性に比べ増強していた。肝細胞中HCVはIFNによって7例が陰性化した。HCVの陰性化例では持続陽性例に比べ肝細胞MT濃度は増加していた。またIFN-α+亜鉛併用療法を施行したC型慢性肝炎の肝組織中MT-mRNA(INSH法)は治療後(18標本)では治療前(49標本)に比べ発現が増強した。 3. Genotype l b型C型慢性肝炎15例に対するIFN-α+亜鉛併用療法のPilot studyを試みた。IFN-αを2週間連投後、3回/週を22週間筋注し、ポラプレジンク75mg/日x2(朝、夕)経口投与した。IFN-α単独治療を行ったC型慢性肝炎61名をコントロールとして比較検討した。治療終了6ヵ月後のALTの正常化率(併用群67%、コントロール群42%)、HCV持続陰性化率(併用群53%、コントロール群16%)ともに亜鉛併用群で高率であった。 以上の結果から、C型慢性肝炎の活動性の鎮静化にはMTの発現が重要であり、IFN-α+亜鉛併用によってC型肝炎の治療効果を高める可能性が示唆された。
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