研究課題/領域番号 |
08557098
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
滝川 正春 岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
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研究分担者 |
牧島 房夫 ヘキストジャパン研究所, 代謝骨疾患部門, 主席研究員
高橋 浩二郎 岡山大学, 歯学部, 助教授 (00144775)
中西 徹 岡山大学, 歯学部, 助手 (30243463)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
20,100千円 (直接経費: 20,100千円)
1997年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1996年度: 13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
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キーワード | 骨 / 軟骨 / 神経 / 血管 / ニューロトロフィン / trk / オステオ(コンドロ)ニューロトロフィン / 結合組織増殖因子(CTGF) / コンドロニューロトロフィン / 神経栄養因子 / HCS-2 / 8 |
研究概要 |
1)ニューロトロフィン(NT)-3はtrkCを介して骨芽細胞株MC3T3E1の核内のTRE、SRE等のDNA結合タンパク質を増加させることにより、その増殖を促進した。また、アスコルビン酸は骨芽細胞のNT、特にNT-3の発現を促進した。 2)軟骨細胞、特に成長軟骨細胞にNTの、骨細胞にNGFとその受容体trkAの発現を認めた。また、マウス歯根膜細胞ではNGF、BDNFおよびNT-3の発現がconfluentに達すると共に増加し、TRK受容体の発現は低下した。 3)マウス骨折モデルにおいて骨折2日後にtrkAやtrkCの発現が増強し、また、NGFおよびNT-3mRNAの発現も増大した。 4)ヒト軟骨細胞様細胞株HCS-2/8より肥大軟骨細胞に高発現する軟骨特異的遺伝子として単離したhcs24は、結合組織増殖因子(CTGF)をコードしており、その精製標品並びに組み換え体蛋白を調製して機能解析したところ、グリア細胞の増殖を促進し、PC12D細胞に神経突起伸展作用を示す一方、軟骨細胞の増殖、成熟、肥大化、また骨芽細胞の分化、さらに血管内皮細胞の増殖と遊走を促進した。即ち、Hcs24/CTGFは新規のオステロ(コンドロ)ニューロトロフィン(OCNT)であることが判明した。 5)新たに調製した抗CTGFペプチド抗体を用いた免疫染色で、脊髄と三叉神経節が強染色し、大脳皮質の一部の神経細胞や海馬のアストログリア細胞も陽性であった。In situ hybridizationでは脊髄の運動神経や三叉神経節の神経細胞で強い発現が見られた。また、PC12D細胞での発現がカルバコールで亢進した。 6)^<125>I-rCTGFを用いてHCS-2/8細胞に特異的受容体の存在を証明した。また、細胞内情報伝達にはMAPキナーゼが関与していた。 7)作製したOCNT/CTGFトランスジェニックスマウスには骨格異常が認められた。 8)神経突起伸展作用を有するIGF-IとIIが各々の受容体を介してHCS-2/8細胞の分化を促進することが判明した。 9)以上の結果、上記の因子類が骨・軟骨疾患治療薬として応用可能なことが示唆された。
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