研究課題/領域番号 |
08557101
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
須田 立雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (90014034)
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研究分担者 |
工藤 一郎 昭和大学, 薬学部, 教授 (30134612)
秋山 修一 昭和大学, 歯学部, 助手 (70276591)
宇田川 信之 昭和大学, 歯学部, 講師 (70245801)
自見 英治郎 昭和大学, 歯学部, 助手 (40276598)
高橋 直之 昭和大学, 歯学部, 助教授 (90119222)
宮浦 千里 昭和大学, 歯学部, 講師 (20138382)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
19,600千円 (直接経費: 19,600千円)
1998年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1997年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1996年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / 骨誘導因子(BMP) / Smad / 卵巣摘出術 / IL-7 / エストロゲン受容体 / 破骨細胞 / 破骨細胞分化因子(ODF) / TNFファミリー / IL-1 / シグナル伝達 / PHT受容体 / 骨誘導因子 / 筋芽細胞 / NF-κB / エストロゲン / インターロイキン-7 / 受容体 / IL-6 / gp130 / 波状縁 |
研究概要 |
将来の骨代謝改善薬への応用が期待されるリード化合物の開発を目的に、骨芽細胞と破骨細胞の分化と機能を制御する細胞内情報伝達機構を解析し、以下の結果を得た。 (1) 骨芽細胞の分化過程に関与する骨誘導因子(BMP)の作用機序が筋芽細胞の形質を有する株細胞(C2C12細胞)を用い詳細に解析された。BMP-2はBMP受容体IA型を介してそのシグナルが伝達されること、その過程にはSmad 1とSmad 5が関与することが示された。 (2) マウスに卵巣摘出術(OVX)を施すと、骨吸収の亢進とともに骨髄中に未熟なB細胞が増加することを見出した。B細胞の増殖因子であるlL-7の持続投与、並びにIL-7ノックアウトマウスを用いた解析より、B細胞の増加が骨量減少に密接に関与することが示された。 (3) マウスにおいてエストロゲン受容体の局在を調べたところ、生殖器はa型受容体を発現するのに対し、骨芽細胞はb型受容体を発現していた。 (4) 破骨細胞の形成を促進する破骨細胞分化因子(osteoclast differentiation factor,ODF)のcDNAクローニングに成功した。各種の骨吸収因子の刺激により骨芽細胞はODFを発現した。膜結合部位を欠落した可溶性ODFは、M-CSFの存在下で脾細胞より破骨細胞の形成を促進した。 (5) ヒト末梢血単核細胞培養系に可溶性ODFとM-CSFを添加するとヒト破骨細胞が形成された。また、株化ヒト骨芽細胞SaOS-2にPTH受容体遺伝子を導入したSaOS-4/3細胞とヒト末梢血単核細胞をPTHの存在下で共存培養してもヒト破骨細胞が形成された。 (6) 骨芽細胞は細胞間接触機構を介して破骨細胞の骨吸収機能を促進した。また、骨芽細胞の非存在下で可溶性ODFは破骨細胞の骨吸収能を促進した。骨芽細胞と可溶性ODFが促進する破骨細胞の活性化はosteoprotegerin(OPG)/osteoclastogenesis inhibitory factor(OCIF)の添加により完全に抑制された。
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