配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1996年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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研究概要 |
BCP(二相性リン酸カルシウム)等三種のセラミックスを担体としてrhBMP-2をラット背部皮下へ埋植し,異所性骨形成の組織学的差異を観察した.BCP-BMP群では,4例全例で骨様組織が形成され,4例中2例で層板構造を有する新生骨組織の形成が観察されたが,対照群においては骨様組織の形成は観察されなかった。 ラット下顎骨に作製した骨欠損に、rhBMP-2/PLGAゼラチンスポンジ(PGS)を埋植し、4週後に屠殺して組織学的評価を行った。 実験群においては8症中全例でかなりの量の新生骨形成が確認されたが,対照群ではわずかであった。組織計測の結果、rhBMP-2埋植群で,有意に多くの新生骨形成が認められた. ビーグル犬6頭の下顎左右第2,3,4前臼歯,貫通型の外科的歯周組織欠損を作製し,実験群にはrhBMP-2/PGSを,対照群にはPGSのみを埋植した.10週後に屠殺し,脱灰パラフィン連続切片を作製して,組織学的評価を行った.実験群の多くの標本では,分岐部内のほぼ全域が新生骨で満たされていた.組織計測の結果,新生骨および結合組織性付着の形成量に関して,実験群の方が有意に大きな値を示した.セメント質形成量については両群間に有意差が認められなかった.実験群対照群ともに,新生骨が多量に形成された標本においては骨性癒着が観察された. アカゲザル下顎第一,第二大臼歯に,上記ビーグル犬と同様の処置を行い,12週後に屠殺し,通法通り,脱灰パラフィン連続切片を作製し,組織学的評価を行った.組織計測の結果,新生骨の形成量に関して,実験群の方が有意に大きな値を示したが,実験群における分岐部の完全閉鎖は12歯中2歯のみで認められた(対照群12歯中1歯).骨性癒着は認められなかった. 以上より,rhBMP-2は異所性骨形成能を有し,歯周組織欠損においても組織再生を促進することが示された.
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