研究分担者 |
谷本 啓二 広島大学, 歯学部, 教授 (10116626)
小村 育弘 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70284213)
久保 隆靖 広島大学, 歯学部, 助手 (60240876)
佐藤 裕二 広島大学, 歯学部, 助教授 (70187251)
赤川 安正 広島大学, 歯学部, 教授 (00127599)
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研究概要 |
平成9年度は平成8年度に確立した骨量評価用画像解析システム(pQCT装置)の頭部位置決めの方法により,ニホンザル成猿4頭の下顎無歯顎部(M_1P_2P_1|P_1P_2M_1)の骨密度を測定した。3頭については抜歯後3カ月のインプラント埋入直前の骨密度を,1頭は抜歯後1カ月,2カ月,3カ月の顎骨の骨密度を経時的に測定した。 pQCT装置による再現性については,平均2.55%の撮影誤差が生じていたが,従来の規格CT撮影と同程度の再現精度が得られた。また,インプラント埋入部位の手術所見によるLekholmらによる骨質分類と骨密度との間には,相関係数r=0.78で有意な相関が認められた(P<0.01)。 三次元顎骨診査による埋入部位の骨密度と三次元組織学的評価との対比を行ったところ,相関係数=0.64で有意な相関を認めた(P<0.05)。すなわち,海綿骨の骨密度が400〜600mg/cm^3のときインプラントと骨の接触率(以下,骨接触率)50%前後であり,骨密度800mg/cm^3以上のときは骨接触率60%以上であることが明らかとなった。 以上より,今後インプラントのデザインや埋入後の荷重負荷条件などをかえることにより,骨質に応じた最適なインプラントを選択するための示唆を与える三次元顎骨診査・評価システムの開発ができた。
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